【石原慶幸氏の眼】広島は大瀬良が苦しい投球の中、試合に勝てたことが一番

 「広島3-2中日」(16日、マツダスタジアム)

 1点をよく守り切った。先発の大瀬良は立ち上がりはいいように見えたが、二回以降はカウントは取れるけど打ち取ることができないという苦しい投球。原因が力みなのか、状態なのか。バッテリーとしても“どうしよう?”という感じだったと思う。開き直ったのか、途中からはカーブを多投し、なんとかしのいでいた。よく六回まで投げたと思う。

 ポイントになったのは三回にビシエドに12球粘られ安打を許し1死一、二塁で阿部を迎えた場面。ツーシームを捉えられ三遊間に飛んだが小園がうまく処理し併殺に仕留めてくれた。エース大瀬良といえどもいいときばかりではない。早い回に打線が逆転し、守りで助けられた。本調子でない中、試合に勝てたことが一番だ。

 リリーフの踏ん張りも見逃せない。特に栗林は前回、2日のバンテリンドームで負け投手になっている。同じ相手に対してすぐにリベンジできたことは今後に向けて気持ちが全然違う。

 チームとしても2連戦しかない中で初戦を取れた。大きな1勝になったと思う。

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