8番小園2安打2打点でカープ覚醒 打線組み替え連敗脱出「常に積極的に」

 1回、中前へ適時打を放つ小園(撮影・立川洋一郎)
 1回、中前へ適時打を放ち笑顔を見せる小園(撮影・立川洋一郎)
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 「広島6-1DeNA」(22日、マツダスタジアム)

 投打がかみ合った広島が、DeNAに快勝して連敗を4で止めた。この日は打順の組み替えが奏功。不振で今季初めて8番に入った小園海斗内野手(21)が19試合ぶりの適時打を放つなど、2安打2打点と奮起。チームも2位に浮上し、球団通算4500勝まであと3勝に迫った。

 長く苦しんだ分、喜びは増幅した。一塁ベースを回った小園に注がれたのは、スタンドからの拍手。打順降格に燃えて、2安打2打点とバットで意地を示した。「なかなか(チームに)貢献できていない部分が多かった。また一つ成長する部分ができたのかな」と感情を込めた。

 初回だ。3点を奪ってなおも2死一、三塁の好機で、ピープルズの4球目を力強く振り抜いた。打球は右腕の頭上を越える痛烈な中前適時打。「少し浮いてきたカットボールをしっかりたたけた」と3月29日・阪神戦(マツダ)以来、19試合ぶりとなる適時打で4点目をたたき出した。

 この日は今季初めて8番に降格。さらにいずれも今季初めて、大盛が1番、西川が3番に入る形で打順が組み替えられた。それが初回から機能し、マクブルームの先制打を皮切りに、会沢、末包、小園が続いて3連続適時打で一挙に4点を奪取した。

 開幕から全22試合で3番に座ってきた小園だが、歯がゆさが募っていた。試合前時点で打率は・169。試合前に8番への降格を告げられた。「結果が全然出てないので。逆にずっと3番を打たせてもらったことは本当に感謝しかない。『ここからまた、はい上がっていけるように』という思いできょうは臨みました」と発奮し、起用に応えた。

 この日は東京からの移動ゲーム。陸路で4時間を要する移動中も心は前を向いていた。「あまり気にせず寝てました。落ち込むと言ったらおかしいけど、ショートとしてやらせてもらっている。そういう姿を見せたら(試合に)出ていない方にも失礼だと思う」と、レギュラーの自覚を胸に刻んだ。

 五回は内野安打で、4試合ぶりのマルチ安打も記録。佐々岡監督は「連敗していたというところでちょっと。小園もそう簡単に外せない選手だし、少し楽なところで、ということも考えながら」と打線組み替えの狙いを説明した。

 「常に積極的に。ショートとしてやっているので中心になって引っ張っていけたら」と小園。背番号51の逆襲が、ここから始まる。

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