広島・坂倉「自信にして」 王者ヤクルトに劣らない存在感 盗塁阻止&3号弾
「広島3-5ヤクルト」(14日、マツダスタジアム)
がっぷり四つの首位争い。広島は“魔の八回”にうっちゃりを許しての2位転落も、昨年優勝チームに引けを取らない力量を改めて世に示した。
例えば、坂倉だ。
開幕から5番を任され、捕手もやれば三塁もこなす。攻守においてチームのド真ん中で存在感を示し続けている。
三回の守り。無死一塁に山崎。打者・山田の2球目、山崎が盗塁を仕掛ける。今季ここまで広島は坂倉が6、会沢が9、そして磯村が3個の盗塁を許し、阻止は12球団で唯一の「0」だった。
なめられてたまるか-。思いを込めた送球が、今季初めての盗塁阻止となる。好調、広島の数少ない弱みを一つ、消したシーンに「自信にして、これからも頑張りたい」と振り返った。
そして、バットだ。村上の一発で追いつかれた直後の六回2死無走者。相手マウンドは中学時代、八千代中央シニアでバッテリーを組んだ木沢。「球が速いし、積極的に行こうと」と153キロを見事に捉え、一時勝ち越しとなる右中間への3号ソロでスタンドを熱狂させた。
カープ一丸で演じた好ゲーム。その中心を担った坂倉は「切り替えて、頑張ります」。今後激化するだろうペナント争いを存分に楽しませてくれるはずだ。