広島 森下4回5失点KO 佐々岡監督「得点圏でギアが上がるというけど」苦言呈す
「DeNA5-2広島」(2日、横浜スタジアム)
広島は“新火曜日の男”森下暢仁投手(24)がまさかの4回5失点KO。お得意様のDeNAに逆転負けで今季2度目の5連敗。7月14日以来の4位に転落した。後半戦勝ちなしと苦しい戦いが続く。ここは踏ん張りどころ。故障で離脱していた上本は戻ってきた。マクブルーム、西川が戦列に戻るまでなんとかしのぎたい。
佐々岡監督の執念のリクエストも判定は覆らなかった。3点を追う九回2死二、三塁。野間のボテボテの投ゴロは微妙なタイミングだったが、アウト。その瞬間、5連敗が決まった。後半戦は勝ちなし。7月14日以来の4位に転落した。
誤算は森下だった。初回に先取点をもらうが、二回、中村健の拙守もあってあっさり同点に追いつかれる。
三回の攻撃では自ら安打を放ち、菊池涼の右中間二塁打で本塁を狙うが憤死。勝ち越しはならなかった。
逆に直後の投球で2死から5連打を浴びリードを許し、四回には楠本に一発を浴び4回5失点KOとなった。
「見ての通り。最少失点で抑えられなかった。結局、打ちやすい球になっていたということだと思います」
自身4連勝中。しかも相手は今季3勝0敗、20年から6連勝の好相性。にもかかわらず走者を背負った場面でギアを上げて、粘りきる、森下の得意のパターンに持ち込むことはできなかった。
指揮官は「得点圏でギアが上がるというけど、連打で点を取られるようであれば、得点圏までにギアを上げないと。そういう投球が続いている感じがする。走者を出してからではなく走者を出さない投球をしていかないと」と苦言を呈した。
厳しい言葉は期待しているからこそ。後半戦から“新火曜日の男”に指名したのは森下を中心に逆襲へと反転させる狙いだった。
もちろん右腕も期待に応えられない歯がゆさがある。
「本当に反省して、カード頭に投げさせてもらって取らないといけないと思いますし。長いイニングを投げないといけない。そういうところをしっかりやりたい」
3点を追う六回には2死一塁から会沢がファウルで粘る中、小園がけん制死。集中力を欠くプレーもあった。佐々岡監督は「集中力、こういうチーム力だからこそやらないといけない。投手も野手も含めて」と険しい表情で会見場を後にした。次カードからはコロナ禍で離脱している主砲マクブルームが復帰予定。そこまでなんとか耐えたい。