大瀬良が勝てない カープ3年ぶり7連敗で5位転落 傷心エース「一生懸命やるしかない」
「広島2-3阪神」(5日、マツダスタジアム)
広島が今季初めて5位に転落した。大瀬良大地投手(31)が5回4安打3失点。連敗ストップを託されたが、7敗目を喫した。チームは後半戦未勝利。1分けを挟んで11連敗した19年6、7月以来となる7連敗を喫し、借金は今季ワーストとなる「6」に膨らんだ。トンネルが長い。
白球の行方を追うことはなかった。0-1の四回2死一塁。ロハスに膝元の変化球をすくい上げられた直後だ。大瀬良は視線を本塁方向へ向けたまま唇をかみしめる。打球角度、音…。右中間への2ランを被弾した。
「甘くなってしまった。失投でしたけど、逃してくれなかった。しっかり投げないといけない」
苦しんでいる。四回の2失点は、1死から糸原を2ストライクと追い込みながら四球を与えたのが起点。初回に失った1点は制球が甘かった。失点には結び付かなかったものの、三回には先頭・西勇を四球で出塁させ、ピンチを背負った。
五回を投げ終えた球数は84球だった。それでも佐々岡監督は「ちょっと内容的に良くないと思って代えました」と交代を決断した。
右腕はこの日、従来通りの2段モーションから腕を振った。試行錯誤する投球フォーム。「感じ的にはそんなに悪くなかった。でも、良くても悪くても試合をつくっていかないといけない。それができなかった」。5回4安打3失点で7敗目。悔しさがあふれた。
「僕がつくった連敗だし、何とかしたいなと思っていた。申し訳ないです」
大瀬良は強い思いを胸にこの日を迎えた。後半戦初戦の7月29日・中日戦で勝利を期待されながら3回7安打4失点KO。チームも黒星を喫した。
この日も負の流れを止められず、チームは後半戦未勝利。1分けを挟んで11連敗した19年6、7月以来となる7連敗を喫した。借金は今季ワーストとなる「6」に膨らみ、巨人と入れ替わりで今季初めて5位に転落した。自身も7月1日の巨人戦で7勝目を手にして以降、5試合連続で白星がない。
Aクラス争いを勝ち抜くためにはエースの力が不可欠だ。「結果が出ないのはもどかしいですが、毎日一生懸命やるしかない。何よりチームが勝てるようにしっかりと投げていきたいなという思いが強い」。大瀬良は顔を上げて言葉を紡いだ。