広島・西川 4番で先制V打 阪神3連戦1安打の悔しさバネ「帰すのが仕事」

 「広島2-0DeNA」(2日、マツダスタジアム)

 均衡を破る一振りに本拠地が沸いた。0-0の六回2死一塁。広島・西川龍馬外野手(27)が左中間を破る適時二塁打を放った。復帰登板した大瀬良を勇気づける値千金の先制打。鯉党のボルテージも最高潮だ。

 「あんまり強引にならずに、逆方向に強い打球という描いていた打球が打てた。打撃コーチからは『長打を打ってこい』って言われていたから、打てて良かった」

 柔らかく、ヘッドが効いたスイング。今季対セ5球団で打率・389と最も好成績を残す相手を打ち崩し、チームを勝利に導いた。

 3連敗した前カードの阪神3連戦は11打数1安打。結果を出せなかった悔しさを力に変えた。

 「甲子園も僕が得点圏で打っていれば展開も全然違っただろうし、勝てていたかもしれない」

 この日は2試合連続での4番出場。主軸としての責任感を胸に打席に立った。「4番目ですけど得点圏で回ってくれば(走者を)帰すのが仕事。きょうは打点がついて良かった」

 9月に入った。シーズンは佳境を迎え、CS進出へ3位・阪神の背中を追いかける。「もちろん可能性がゼロになったわけではない」。全力を尽くして戦う残り18試合へ、強い思いを言葉に変えた。

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