カープCS崖っぷち 大瀬良まさか最短2回KO「結果につながらず申し訳ないです」

1回、原口(奥)に2ランを浴びる大瀬良(撮影・立川洋一郎)
1回に4失点しベンチに戻る大瀬良を見つめる佐々岡監督
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 「広島3-7阪神」(23日、マツダスタジアム)

 逆転CSに向けて負けられない一戦で、広島の大瀬良大地投手(31)が今季最短2回5安打4失点でKOされた。初回、原口の左越え2ランなどで4点を失い、二回の打席で代打を送られた。3位・巨人とはゲーム差が1・5となり、残り3試合に全てをかける。チームの借金も5に膨らみ、佐々岡監督就任から3年連続でのシーズン負け越しが決まった。

 大瀬良は試合後、ベンチでただ一人グラウンドに目を向けていた。視線の先には虎党に手を振る阪神ナインがいた。2回5安打4失点は今季最短KOだった。大黒柱の責任を果たせなかった一戦。マスク越しでも悔しさだけが胸を支配しているのがわかった。

 「もちろん勝ちたい気持ちはあったので、結果につながらず申し訳ないです」

 先頭・中野に左前打を浴びると、近本に右中間を破られる適時二塁打で先制点を与えた。続く大山には中越えの適時二塁打だ。さらに原口にはカーブを捉えられ左越え2ランを被弾。19球で痛恨の4点を失った。

 前回の登板からテーマに置いたのは精神面の修正だった。負けられない大一番。大きな重圧がのしかかっていた。失点直後は気持ちの切り替えが難しく、制球が定まらなかったような形となった。

 追いかける展開を強いられ、二回の打席で代打・中村健が送られた。降板を決めた佐々岡監督は「よーいどんで4失点。状態というよりも、打たれれば、結果が結果であれば、ああいうこと(早期降板)になりますし。長打にしろ、こっちは全然(打たれると)考えていなかった」と誤算に表情を曇らせた。

 4年連続4度目の開幕投手を託されたシーズンは、登板間隔を空けたり、出場選手登録を2度抹消されたりした。大黒柱ながらチームをけん引できないことに責任を感じていた。

 「(9月上旬に)戻ってくる前もですけど、ずっと迷惑をかけているので申し訳ない気持ちしかない」。懸命に言葉を絞り出した。

 この日の敗戦でCS圏内から大きく後退した。3位・巨人とのゲーム差は1・5に広がった。残りは3試合だ。就任から3年連続でのシーズン負け越しが決まった指揮官は「最後まで諦めずに3試合、いつも言ってるように、勝つしかないので戦っていくしかない」と力を込めた。絶望的な状況ながら数字上はCS出場の可能性を残す。今季を終わらせないために全てを出し切るしかない。

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