カープ玉村 遅球改良 握りチェンジで精度アップ「空振り取れた」6回0封6K手応え

 「フェニックス・リーグ、広島1-0楽天」(11日、天福球場)

 広島の玉村昇悟投手(21)が6回5安打6奪三振無失点と粘投した。今リーグでのテーマはチェンジアップの精度向上。新しい握り方を試す同球で空振り三振を奪い、習得へ上々の滑り出しをみせた。今季は9試合で2勝2敗、防御率3・92。遅球をマスターし、きょう正式誕生する新井新監督と臨む来季につなげる。

 外角へ鋭く落ちた1球だった。四回1死一塁。右打者の入江はタイミングを外され体勢を崩した。狙い通りの軌道で奪った空振り三振。玉村にとって、手応えがあった1球だった。

 「ストライクで良いと思って投げた球で空振りが取れていた。良かったなと思います」

 投球の幅を広げるため、チェンジアップの精度向上を目指す。今季、投球の主体だったのは直球とスライダー。遅球は球種としてはあったものの、自信を持って決め球として多投していた訳ではなかった。

 「コーチと話し合ってテーマになった。スライダーはある程度投げられるけど、もう1球ほしい。チェンジアップが良いときはすごく助かった。見直し、やっています」

 握り方を変更。人さし指と親指で輪をつくるようにして握るサークルチェンジから、指をずらし挟むように変えた。「今は抜くとかというより、良い所に投げるという方(の意識)が強いです」。まずはストライクゾーンを目がけて思い切り腕を振り抜くことを主眼に置いている。

 右打者を抑える武器を手にしたい。9試合で2勝2敗、防御率3・92だった今季は、対右打者に苦戦。左打者の被打率が・236だったのに対し、右打者は・280だった。

 外角へ逃げる球が加われば、狙い球を絞りづらくできる。緩急を駆使した投球で凡打や空振りを奪う青写真を描いている。

 この日の登板は6回5安打6奪三振無失点にまとめた。それでも「フルカウントとか(初球から)2ボールがあった」と反省の言葉が並んだ。投手陣全体のテーマはストライク先行の投球。ボール球が増え、球数が113球となった内容を次回登板で修正していく。

 来季は新井新監督が指揮を執る。新たなチームでの目標は2年連続で開幕ローテに入り、シーズンを通してチームの勝利に貢献することだ。「しっかり任されるようになりたい。今のレベルでは厳しいので、もっと力を上げていきたい」。飛躍の4年目にするために、玉村は鍛錬の秋を過ごす。

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