広島・新井貴浩新監督（４５）＝デイリースポーツ評論家＝が１２日、マツダスタジアム内で就任会見に臨んだ。現役時代に３連覇を支えた新指揮官は、ファンの心を赤く燃やす野球を理想に掲げ、チーム伝統の機動力野球と猛練習の復活も予告。４年連続Ｂクラスと低迷するチーム再建のビジョンを熱く語った。契約は１年で推定年俸は７０００万円。背番号は未定。

　　◇　　◇

　チーム再建のビジョンを語りながらも、新井新監督はユーモアを忘れなかった。球団から背番号の希望を尋ねられたことに「『１５番、ください』と。鈴木さん（球団本部長）に『本人に言ってくれ』と言われました」と満面の笑みで明かした。背番号１５は球団ＯＢの黒田博樹氏（４７）が背負った永久欠番。「じかには怖くて言えませんので、まだ何番か決まっていません」と会見場の爆笑を誘った。

　また、現役時代から兄貴分として慕う球団ＯＢでデイリースポーツ評論家の金本知憲氏（５４）からは、メールで激励された。その文面で「『私は車の運転が無事故無違反なので安心して後部座席に乗っていただけます』」と、運転手を務めることを示唆する内容が記されていたという。「丁重にお断りしました」と話し、再び周囲を笑わせた。

　チームとしての発信にも意欲的。「発信も自分の責任なのかなと思ってます。元来、サービス精神旺盛なもんで」とジョークを飛ばしつつ「立場が立場なので、そこのバランスもしっかりしていきたい」とほほ笑んだ。