誠也「応援します」新井カープにエール 残留の野間&龍馬に「考えて出した答えなので頑張って」
米大リーグ・カブスの鈴木誠也外野手(28)が22日、マツダスタジアムを訪問した。広島・松田オーナーにメジャー1年目の報告を行い、その後、報道陣の取材に対応。国内FA権を行使せずに残留を表明した野間や西川を含め、新井新監督と共に新たなスタートを切る古巣に向けて、エールを送った。
懐かしい顔がマツダスタジアムにあった。野間と一緒に球場の出入り口から出てきたのは、グレーのスーツを着用した鈴木だ。メジャーでの1年目を終え、松田オーナーにシーズンの報告をした。
「ポスティングをしてもらったので、お礼がある。いろいろカープの話とかを聞かせてもらいました」
広島からポスティングでのメジャー移籍を容認され、記者会見したのは昨年11月16日のこと。夢への一歩を踏み出してから、もうすぐ1年となる。松田オーナーとは約1時間、メジャーでのプレーなどについて会談。21日にも、球場施設を使用させてもらった感謝の思いも伝えたという。
今でも愛着ある古巣は、新井新監督が指揮を執ることになった。鈴木にとって、共に戦った時には技術面や精神面などについて、助言を受けてきた恩人だ。また、チームをまとめる頼もしさやグラウンドでの姿にも、多くの刺激を受けていた。
今季も、海の向こうから広島の戦いを気に留めてきた。「僕が言うことではない」と前置きした上で「新井さんですし、選手たちも楽しみにしてると思う。陰ながら応援します」とエールを送った。
チーム全体だけでなく、野間と西川の2人への熱い思いも、忘れていなかった。野間は21日、西川はこの日、国内FA権を行使せずに残留を表明した。
「いろいろ悩んだと思いますけど、野間さんと龍馬(西川)が考えて出した答えなので頑張ってほしいし、僕もしっかり頑張らないといけない」と鈴木。メジャー1年目は4月にナ・リーグ月間最優秀新人に輝いたものの、故障による離脱もあった。同世代で切磋琢磨(せっさたくま)してきた2人の存在は、自身の2年目の戦いに向けても大きな刺激となる。
この日で広島を離れ、今後は東京都内でトレーニングを行う見込み。「姿を消して、おいしいご飯を食べて蓄えないと」。離れていても、古巣を思う気持ちに変わりはない。笑顔を見せながら球場を後にした。