カープ新井改革第2弾 福地寿樹氏招へい「走り回る野球」復活へ 石原氏ら4氏とコーチ契約
広島は24日、OBの福地寿樹氏(46)と石原慶幸氏(43)=デイリースポーツ評論家、ともに前阪神の藤井彰人氏(46)、新井良太氏(39)と来季のコーチ契約を結ぶと発表した。石原氏は1軍バッテリー、藤井氏は1軍ヘッド、新井良氏は2軍打撃コーチに就くとみられる。福地氏のポストは現時点で流動的だが、現役時代に通算251盗塁をマークした走塁部門の強化が期待される。
新井改革の第2弾は福地氏の招へいだった。ポストについては流動的となっているが、走塁面の強化に向けて白羽の矢が立てられた。目指すところはカープ伝統の“足を使った野球”の復活だ。
福地氏は94年の広島入団から西武へトレードで移籍する06年まで俊足を生かし、代走を中心に活躍。移籍後は外野手に専任し、レギュラーを獲得した。08年にはFA移籍した石井一久(現楽天GM兼監督)の人的補償でヤクルトへ移籍すると、42盗塁で盗塁王。翌年も2年連続でタイトルを獲得するなど、通算251盗塁を誇る足のスペシャリストだった。
広島の今季のチーム盗塁数はリーグ最低、球団ワースト記録となる26盗塁に終わった。2軍も47盗塁でウエスタン最下位。チーム全体で盗塁や、走塁への意識が低下している感は否めない。新井新監督が就任会見で「カープの伝統は走り回る野球。もっと走塁の意識を持ちながら、(攻撃と走塁の)両面で相手チームに重圧をかけられるようなチームにしたい」と話したように、機動力野球の復活を目指す。福地氏にはヤクルトで13年から昨季までコーチを務めた経験も踏まえ、その底上げを期待する。
球団幹部は「盗塁や走塁の技術向上が必要。走る勇気だったり、クセの見極めもやらないといけない。そういうことを伝えていってもらいたい」と再建を託した。
また、守備面ではこの日、コーチ就任が発表された球団OBの石原氏への期待が大きい。幹部は「帰ってきてくれないと困る人材」と高評価。来季から捕手に専任する坂倉をはじめ、会沢に続く次代の正捕手育成を任せる。
前阪神の藤井氏、新井新監督の実弟・新井良氏のコーチ就任も発表された。球団OBだけでなく、他球団を経験した指導者を加えることで、チーム内の活性化も目指す。4年連続Bクラスに低迷するチーム再建へ向けて、新井カープが大きく生まれ変わろうとしている。
◇福地 寿樹(ふくち・かずき)1975年12月17日生まれ、46歳。佐賀県出身。現役時代は右投げ両打ちの内、外野手。杵島商から93年度ドラフト4位で広島に入団。06年にトレードで西武移籍。08年にFAの人的補償でヤクルトへ。08、09年に盗塁王。12年に引退後はヤクルトの外野守備走塁コーチなどを務めた。
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