広島V経験者の戦力外 昨年の今村に続いて安部、中田 北別府氏「厳しいという印象」

 広島が9選手に戦力外通告を行った。昨年の今村猛に続いて安部友裕内野手(33)や中田廉投手(32)ら“V戦士”の名前も。デイリースポーツウェブ評論家の北別府学氏は「今年は結構厳しいという印象を受けるね」と少しばかり驚いていた。

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 今シーズンを最後にカープのユニホームを脱ぐ選手が9人。若手からベテランまでV経験者も含めてバッサリ切った感じがする。今年は結構厳しいという印象を受けるね。

 カープは選手の希望を聞き入れて、次の球団や就職先を用意してくれる、人情味がある球団なんですよ。ただ今回に関しては、新旧の入れ替えをしようという意思がはっきりとうかがえる。

 ここ何年かドラフトが成功したことで先が見えてきた。これも強くなるための断行だろう。

 昨年も外国人投手のジョンソンを除いて9人の選手が自由契約になり、その中に今村も含まれていた。これも厳しいと思ったけど、印象的には今年のほうが強い。

 中田は毎日でも投げられるようなタフな投手だった。そのために便利使いというか、連投も多かったね。チームにとっては貴重な存在だし、どうしても頼りたくなる。それに応えるのがプロというものだけど、肩やひじが目減りしていくのは宿命というしかないだろう。

 安部も中田と同様、優勝に貢献した選手だったが、今シーズン1軍での出番がなかったから覚悟はしていたかもしれない。

 若い選手は足が速くてパワーのあるタイプが多い。その中で生き残るには“コレ”という目立つものが必要だった。惜しい選手だけど将来性と比較されると、やっぱり食指が動きにくいということなんだろうね。

 (今年戦力外通告を受けたのは安部、中田以外に菊池保則、山口翔、戸田隆矢、田中法彦、高橋樹也=以上投手。白浜裕太捕手、中神拓都内野手の計9選手)

 山口などはまだ23歳ですよ。一度、芽が出かけて勝ちがついた(2019年に初勝利)けど、それ以降伸び悩んだね。若いけど、いつまでもこの状況のままいるよりは、早めに見切りをつけたほうが本人のためになるという判断なのかもしれない。

 まだ現役にこだわる選手もいるだろうし、“できるな”と思う選手もいる。今後、どういう方向に進むのか、まだ情報はないが、これがプロの選手が通るオフの厳しさでもある。

 ところで、一般的に戦力外と言われるこの呼び方には悲しい響きがあるね。最後はどんな選手もそうなるから仕方がないけど、せめて自分の最後は“引退”という形で自分で決めたいもの。そのためにも実績を残すしかない。みんな頑張ってほしいね。

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