カープ石原1軍バッテリーコーチ 3年ぶり現場復帰 1年間通して勝てる捕手育てる

 広島の来季1軍バッテリーコーチに就任する石原慶幸氏(43)が29日、マツダスタジアムで入団会見に臨んだ。盟友でもある新井新監督の下、目指すは「1年間勝ちきる捕手」の育成。3年ぶりの現場復帰で、カープ一筋19年の経験を後輩たちに注入する。

 石原新コーチの首元には「朝起きて自然とカープの赤を選んだ」と、新井新監督と同じ、赤いネクタイがあった。新監督からは電話で、入閣の打診を受けたという。

 「『監督をすることになったから、やるよ』と言われました。なので選択権はなかったですね」

 現役時代から苦楽を共にした仲。もちろん、迷うこともなかった。

 「19年間カープで現役生活を送らせていただきましたし、どんな形であれ、恩返しをしたいと思っていましたので」

 託されたのは捕手陣の強化。今季のチーム盗塁阻止率・204は12球団最低。会沢の・180をはじめ、軒並み低調に終わった。

 「課題の一つとしてやっていかないといけないという気持ちは当然持っています」

 選手に接する前であり、具体的な指導法についての明言は避けた。だが、現役時代に強肩捕手として鳴らしただけに、そのノウハウを捕手陣に伝授していくことは間違いない。

 「練習をしないと身に付かない。数多くの練習が必要になってくる。ぼくの知識を全員にこうしろ、ああしろというのではなく、その子にあった投げ方もやっていかないと」

 その先にある理想の捕手像がある。

 「打てて守れる捕手は素晴らしいと思うけど、勝てるキャッチャーが目標。1年間通して勝ちきれる捕手を、みんなに目標として頑張っていってほしい」

 4年連続Bクラスのチームを、3連覇のときのように勝てるチームに立て直す。正捕手・会沢には「年齢的にまだまだ老け込む年でもない。もう一回心と体のケアをしっかりして春に備えてほしい」と再生を促す。ほかに、来季から捕手一本で臨む坂倉の成長はもちろん、磯村、石原ら捕手陣全体のレベルアップを目指す。

 「監督も勝ちにこだわって、ファンの皆さんと喜び合えるようなシーズンを1年間通して戦い抜きたいと言われていた。同じ気持ちで戦っていきたい」

 新井新監督とは一心同体。しっかりと支えていく。

 ◆石原慶幸(いしはら・よしゆき)1979年9月7日生まれ、43歳。岐阜県出身。現役時代は右投げ右打ちの捕手。県岐阜商から東北福祉大を経て、01年度ドラフト4巡目で広島入団。20年の引退まで通算19年で1620試合、1022安打、打率.236、66本塁打、378打点。ベストナイン、ゴールデングラブ賞1回(いずれも16年)。

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