去り際も配慮忘れず 涙の長野久義 らしさ全開でカープに別れ「送別会は受け付けません」
広島、巨人両球団は2日、長野久義外野手(37)の巨人への移籍が合意に達したと正式発表した。
長野はこの日、マツダスタジアムを訪れ、関係者らへ挨拶した。その後、報道陣の取材ではチームやファンへの思いを問われ、涙を流して感謝した。
また気遣いの男として知られるが、「送別会は受け付けません」と最後までチームメートへの配慮を忘れず、長野らしさ全開でカープに別れを告げた。
長野は19年1月、巨人がFAで獲得した丸佳浩の人的補償で広島に移籍。4年間を広島で過ごしたが、5年ぶりとなる古巣への電撃復帰が決まった。
長野の一問一答は以下。
-心境は。
「球団間で話し合っていただいて、僕の将来のことを考えていただいた結果だと思います」
-野球人生において広島での4年間は。
「そうですね、やっぱり最初の不安というのが、一から人間関係を構築するという、それが一番最初は不安だったんですけど、気がつけば4年間で、倍の信頼できる仲間たちができたのが一番よかったと思います」
-カープファンも温かく迎えていた、声援をどう感じていた。
「本当に家族のように迎え入れてくれたので、良いときも悪いときも常に声をかけていただいて、本当にこの4年間で…。本当に、ありがたかったですね」
-今オーナーと話して、どういう話を。
「頑張ってくれ、と。とりあえずここの施設も12月いっぱい使っていいという風に言っていただいて、しっかり体を鍛えて、向こうにいくときにびっくりさせてやれと言われました」
-広島で得たものは。
「本当に素晴らしい球団関係者の方たち、チームメート、ファンの皆さんに会えたことが一番僕の財産になったと思います」
-思い出の試合は。
「思い出の試合ですか、思い出の試合は特にないですね…。いやいや、最初のマツダスタジアムで最初に、、。あれ僕代打で出ましたっけ、初出場?絶対に?全然違ったら恥ずかしいからやめてくださいよ(笑)そうですね、一番最初の試合ですかね、デーゲームの」
-広島との対戦はイメージできるか。
「楽しみな対戦になりますし、またマツダスタジアムに戻ってこられるようにしっかりと頑張りたいと思います」
-若手へのメッセージを。
「良い若い選手はいっぱいいるので、このままみんな明るくやってほしいと思いますし。送別会は受け付けていないので。それだけは書いておいてください。また本当にグラウンドで会えることを楽しみにしています」
-FA権を保有していたが。
「全然考えていなかったです。スポーツ紙も不明と書いていたので、そのままだと思います」
-来季に向けて。
「カープとジャイアンツと優勝争いできるように頑張りたいと思います。オーナーは『カープ戦、打つなよ』と。お手柔らかにお願いしますと伝えました」
-カープファンへ。
「カープファンのみなさん、4年間ご声援ありがとございました。由宇にまで応援に来てくださった方もいらっしゃったので…。そうですね…」
-ひとりひとりのファンの声援が?励みになった?
「そうですね」(泣いて沈黙)
「まさか泣くとは思わなかったので、ちょっとごめんなさい(泣く)。よかったカメラいなくて。そうですね、本当にここだったり東京ドームで受けた声援がね、忘れません」