カープ末包 好調感じさせるマルチ 課題の「間」改善へ下半身主導フォームに手応え
「広島秋季キャンプ」(20日、日南)
確かな手応えがあった。長打ではなく遊撃への内野安打と中前打に、広島・末包は「内容は良かったと思う」と言い切った。紅白戦の四回1死と六回2死から放った安打。視界は良好だ。
打席では、これまでより足を早く上げてタイミングをとった。19日の練習で、新井新監督と新井良2軍打撃コーチから投手の「クイックに対する入り方を教わった」。走者がいない場面でも自己判断で実践した。
投手との間を作るのが課題だ。これまではテークバックやグリップの位置などを修正することで改善に努めてきた。「意識を左足に変えて、こっち(手)は出せる状態にしておくって感じにした」。下半身主導のフォームにより、投球を捉える確率が上がった実感がある。新井新監督は末包を含め「みんな力強く振れている」と白い歯をこぼした。
今キャンプは一日中、打撃練習で汗を流す日もあった。「新しいコーチから新しい知識を得ながら収穫があった」。長打力という自身の長所を伸ばす上で実りは多かった。
今季は31試合で打率・299、2本塁打、14打点で終えた。持ち前のパワーで何本ものアーチを描くために、今オフはフォームを固めていく。「試して自分の中でしっくりくるようになれば」。末包は力を込めた。