広島・新井監督流、全員主将 来季は主将制敷かず新スタイル 「みんなで引っ張って」

 広島・新井貴浩監督(45)が25日、来季は主将制を敷かない考えを明かした。今季は九里亜蓮投手(31)が投手主将、野間峻祥外野手(29)が野手主将を務めたが、指揮官は役職にかかわらず、選手全員がチームを引っ張る気持ちを持ってほしいと語った。“新井流全員主将”のスタイルで来季に臨む。

 一人一人に自覚を持ってもらいたい。誰かに任せるのではなく、自ら雰囲気を生み出して仲間をもり立てる気概がほしい。新井監督は来季、主将制を敷かないことに決めた理由を「九里も野間もちゃんとやってくれるから。プラスみんなに『よし、俺がチームを引っ張る、盛り上げるんだ』という気持ちを持ってほしいというのが同時にある」と説明した。

 主将制は21年に復活し、大瀬良が投手主将、鈴木誠が野手主将を務めた。今季は九里と野間がそれぞれ主将としてチームをけん引した。

 「主将制は敷かないけど、九里も野間も今年と同じような気持ちで引っ張っていってくれな、頼むな、というふうに言いました。みんなで引っ張っていってもらいたい」

 肩書が外れても信頼が揺らぐことはない。「C」マークがあってもなくても、求めるものは同じ。期待するのは各選手が責任感を持ち、常に先頭に立つ気持ちを刻んでプレーする姿勢。“全員主将”というスタイルで、新たなシーズンを迎える。

 主将制を敷かない理由のもう一点は、選手に迷いを生まないため。今季は両主将と並び、選手会長・大瀬良という大黒柱もいた。

 「一本化した方が選手も見やすいと思う。大地、投手主将、野手主将がいると、もしかしたら『この案件は誰に相談すればいいのかな』みたいな感じになるかなと。選手会長に大地がいるので、一本化した方が選手も意見とかを言いやすいんじゃないかと」。選手の立場に立ち、指示系統を“見える化”する。

 指揮官は主将制を敷かない旨を九里、野間の両主将に直接伝えてから、公に明かした。報道で初めて選手が知ったという流れにはしたくないという気遣いがあった。

 「シーズンに入るといろんなことがある。でも、ちゃんと自分の言葉で本人に伝えて、その後で(報道)。その順番は大切にしたい」と新井監督。選手に主体性を促し、自身の言葉で向き合う。そして意思疎通は円滑に。“新井カラー”を随所にちりばめながら、新たな組織をつくっていく。

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