田中広輔 カープ史上最大1・2億ダウン 80%減に発奮「まだまだ勝負していきたい」

 広島の田中広輔内野手(33)が2日、マツダスタジアムで契約更改交渉に臨み、減額制限(1億円以上は40%)を大きく超える1億2000万減(80%減)の3000万円プラス出来高払いで更改した。移籍を伴わない選手の減額幅としては球団史上最大となった。今季で2年契約が終わり単年契約を結んだ中、今季の悔しさを新たな力に変えて、来季へ向かう。(金額は推定)

 田中は大減俸を受け入れ、3000万円でサインした。減額幅は、移籍を伴わない選手としては球団史上最大の1億2000万のダウンとなる。2年連続で悔しさが募ったシーズン。思いを言葉に変えた。

 「数字うんぬんより、試合に出ていないので。改めてその(1軍の)舞台に立って、いかに自分のプレーを披露するか。それがプロ野球選手として大事なんだなと感じた」

 出場41試合、8安打、0本塁打、1打点は自己ワースト。打率も・200だった。6月20日に出場選手登録を抹消されて以降、再昇格はなくシーズン終了も2軍で迎えた。

 復活を目指す来季は、三塁などではなく本職の遊撃で勝負する。19年に手術を受けた右膝は問題なく、ウエスタンでも遊撃で出場を続けた。「まだまだ勝負していきたい気持ち」。同位置のレギュラーは小園。若鯉への対抗心を燃やす。

 来年1月には例年通り沖縄で自主トレし、2月1日のキャンプインに備える。

 「(球団から)まだまだ戦力としてやってもらわないと困るという言葉をいただいた。今まで培った経験や勝負勘に自信を持ってプレーしたい」

 来季の巻き返しへ、3連覇を支えた33歳は力を込めた。

 ◆球団史上最大減額 移籍を伴わないケースでは、今回の1億2000万円が球団史上最大減額。最近では20年度のジョンソンが7000万減の2億7000万円。21年度の中崎翔太は5800万減の8700万円で更改している。ダウン率は12年度の菊地原毅が83%ダウンとなる3600万減の600万円。移籍を伴うケースでは新井貴浩(現・監督)が14年オフに阪神から古巣・広島に復帰。その際、14年度年俸の2億円から90%ダウンとなる1億8000万減の2000万円となった。その後、16年からの3連覇に貢献。

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