新井カープ【覇権奪回キーマン1】栗林 飛躍の3年目 WBC出場も意欲

 5年ぶりの優勝を目指す新生・新井カープ。投打の中心となった栗林良吏投手(26)と坂倉将吾捕手(24)への期待は膨らむばかりだ。そして大きな飛躍が期待されるのが2年目の末包昇大外野手(26)。右の大砲候補がレギュラーに定着できれば打線は厚みを増す。覇権奪回の鍵を握る3選手。今季の展望をお届けする。

  ◇  ◇

 入団から2年連続で30セーブ以上をマークした栗林だが、自らの成績には喜んでいなかった。契約更改の席で繰り返したのは「チームに迷惑を掛けた」という言葉。自責の念は、シーズンを終えても拭い切れなかった。

 4月2日・中日戦(バンテリン)。1点リードの延長十二回に逆転サヨナラ負けを喫し、プロ入り初めてセーブシチュエーションでの失敗を味わった。CS争いを繰り広げていた9月20日・中日戦(マツダ)では同点の延長十一回に勝ち越しを許し、そのままチームも敗戦を喫した。

 「シーズン序盤と最後、大事な試合で自分が負け投手になったから結果的に5位に終わってしまった。あそこで結果を出していれば、もっといい成績をチームとして残せたのかなと思う」。リードを保ってしびれる展開を締めたことより、今季味わった2度の黒星を悔やんだ。

 正式なメンバー発表はまだ行われていないが、3月のWBC出場には意欲的。「日本を背負って戦うという意味では、必ずベストコンディションで臨まないといけない。準備だけはしっかりしないといけない」と語った。

 一昨年夏の東京五輪では日本の守護神を任された。決勝戦では最終回を締め、堂々の胴上げ投手となって一流選手たちと歓喜の瞬間を分かち合った。「トップ選手の輪に入れたこと、国を背負って戦えて最高の結果で終われたことはこれからの野球人生においてすごくプラス。選ばれたらチームの輪として入れるように頑張りたい」。広島が誇る守護神が3年目のシーズンに挑む。

 ◇栗林 良吏(くりばやし・りょうじ)1996年7月9日生まれ、26歳。愛知県出身。178センチ、85キロ。右投げ右打ち。投手。愛知黎明から名城大、トヨタ自動車を経て、2020年度ドラフト1位で広島入団。プロ1年目の21年に開幕から22試合連続無失点で新人による開幕からのプロ野球記録(ドラフト制以降)を樹立。同年は37セーブで15年・山崎(DeNA)が持つ新人最多セーブのプロ野球タイ記録をマーク。後半戦は09年・岩瀬(中日)に並ぶ歴代2位タイの20試合連続セーブも達成。21年・東京五輪日本代表。

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