カープ中村健人 誠也→矢崎の助言で迷い消えた 定位置奪うフルスイング宣言
広島の中村健人外野手(25)が19日、廿日市市の大野練習場で行われている合同自主トレに合流した。練習後、取材に応じた2年目の若鯉は“フルスイング宣言”。相手投手に恐れられる打者を目指した上で、定位置を勝ち取る構えだ。
迷いが消えていた。中村健がマシン打撃で、力強くバットを振り抜くことを意識して打ち込んだ。「ガチャと詰まっても(野手の間に)落ちる安打を嫌がらなくても良いというふうに固まりました」。目指すスタイルは決まった。堂々の“フルスイング宣言”だ。
昨季終了後、マツダスタジアムを訪れたカブス・鈴木に、常に強いスイングを心がけることの重要性を説かれた。大打者から金言を授かった上で、中距離打者として目指す方向性を模索。「投手の意見を聞きたかった」。最終的に迷いを消し去ったのは、慶大の先輩でもある矢崎からの助言だった。合同自主トレ合流前、都内で何度か練習。昨季勝ちパターンの一角を担った右腕も、常に強振される打撃が嫌だと投手目線で教えてくれた。
フルスイングが「(安打の)確率を上げること、長打を生むこと、(相手に)怖さを与えることにつながる」。鈴木から示された方向性。「そこを追い求めていく」と言葉に力を込めた。
1年目の昨季は63試合で打率・240、3本塁打、10打点。左打者が多いチームにあって、右打者の台頭は攻撃陣に厚みを持たせる。春季キャンプへの意気込みも十分だ。「若いけど引っ張っていけるように。声でも姿でも」。決断した道を全力で突き進む。