広島遊撃バトル 矢野「小園からレギュラー取る」菊池の教え体現「その気持ちは強い」
広島の矢野雅哉内野手(24)が30日、小園へのライバル心をむき出しにした。春季キャンプでは今月下旬まで静岡市内で行われた菊池との合同自主トレで受けた助言を胸に存在感を示す考え。2学年後輩の小園から遊撃の定位置を奪い取る気持ちでグラウンドに立つ。
引き締まった表情に覚悟がにじんだ。合同自主トレを打ち上げた矢野は「初日から100%でいけるよう準備してきた。そこは自信を持っていい」と力を込めた。小園から遊撃の定位置を奪う-。強い思いで日南へ向かう。
攻守で菊池の教えを体現する。2年連続で弟子入りし、守備面では細部にわたって指導を受け、技術向上に励んだ。例えば三遊間の打球を逆シングルで捕球した後の送球だ。
「一塁へ投げる時、体の力が(三塁側へ)逃げないようにとか。捕った後の形まで細かくやってきた」
昨季は遊撃で12試合にスタメン出場。強肩と広い守備範囲を武器に安定したプレーをみせた。レベルを1段階上げるために汗を流し、手応えをつかんだ。
打撃面ではベンチの作戦に応えるため、“つなぎ役”の心得も伝授された。走者を進める打撃が求められる場面では「トス打撃のように早めにヘッドをかえせば、ヒットかどうかはわからないけど一、二塁間に絶対に飛ぶと言われた」。左右の違いはあるものの、意識を教わったことで打撃の幅が広がった。
「去年のシーズン中から、小園からレギュラーを取るという目標は変わっていない。その気持ちは強いです」。勝負の3年目を前に準備は整えた。あとは力を出し切るだけだ。