カープ栗林 貫禄12球の三者凡退 侍合宿前ラスト登板に大きな拍手「あとはやるしかない」
「広島紅白戦、白組3-0紅組」(14日、天福球場)
WBC日本代表に選出されている広島・栗林良吏投手(26)が14日、今キャンプ初めて紅白戦に登板し、貫禄の投球を披露した。1回を三者凡退で、最速は145キロを計測。17日から宮崎市で行われる代表合宿に合流する右腕は仕上がりに自信をのぞかせつつ、世界一奪還へ「やるしかない」と強い決意をにじませた。
登板を終えた栗林に、温かく大きな拍手が注がれた。代表合宿合流前、最後の実戦。「不安や焦りを抱えてここまで来たけど、あとはもうやるしかないという気持ち。強い気持ちを持ってジャパンに合流できたら」。胸の高鳴りを感じながら、本番モードに気持ちを切り替えた。
白組の2番手で三回にマウンドへ。先頭・矢野を左飛、続く木下は代名詞のフォークで空振り三振に斬った。2死から羽月を二ゴロに料理。12球の三者凡退で、仕上がりの良さを見せつけた。
初めてフリー打撃に登板した8日は、WBC公式球の影響からかばらつきを感じたが、この日は問題なし。「前回は『フォークのサインが出たら嫌だな』という球もあった。自分の感覚ですが、握りにくそうだな、というのもある。全部同じ形ならそういうことはないけど、多少違う感じがあるのかなと。今回は全く(問題)なかった」と明かした。
早めの調整を重ねてきた日南キャンプ。「こういう調整で合っているのかな」と試行錯誤を繰り返して自分と向き合ってきた。段階を上げ「やれることはやったかな」と仕上がりは上々だ。
「合流して、首脳陣を含めてどこまで信頼を得られるか。やるしかないと思う」。まずは世界一へ、栗林の23年がスタートする。