広島・森下 右肘手術後初ブルペン 開幕くっきり!捕手座らせギア一段アップ!「流れに乗っていける」

 「広島春季キャンプ」(17日、沖縄)

 広島・森下暢仁投手(25)が17日、今キャンプで初めて捕手を座らせたブルペン投球を行った。昨年10月の右肘クリーニング手術から慎重に調整を進めてきた今キャンプ。今後はさらに強度を上げていく予定だ。開幕ローテーション入りへの道がくっきりと見えてきた。

 45球目だった。森下が受ける持丸に座るように指示すると、ブルペンのボルテージは一気に上がった。捕手後方には新井監督、佐々岡前監督らが見守る中、ストレート、カーブなどわずか6球。それでも今キャンプで、初めて捕手を座らせた本格投球に意味があった。

 「順調に来てるなという感じです。どのくらい強い球を投げられるかというところで120キロだったのを130キロにしたらどういう反応が出るか。そういう確認をしています。今のところはいい感じです」

 力の入れ具合は8割程度。投球フォームも「腕が遅れると肘に負担が掛かるので、そういう部分を意識しながらやっています」と1球1球、弾道測定器ラプソードや映像を確認しながら投げた。

 昨年10月の右肘クリーニング手術以来、地道に続けてきた努力。また、一段上がった。指揮官を始め、周囲からは焦りは禁物と言われ続けている。オーバーペースにならないように最大限の注意を払いながら目標を見据えた。

 「手術するときから開幕に合わせて準備しようと手術した。シーズン前には実戦に確実に入っていきますし、自分の体がついて来られなかったら開幕に遅れるだけ。チームに迷惑を掛けないようにやっていきたい」

 今後は球数を増やしながら、フリー打撃、シート打撃とさらに段階を上げていく。実戦登板はキャンプ終了後、オープン戦などで予定している。開幕ローテーション入りまでの道のりはくっきりと見えている。

 「準備はしています。(首脳陣と)いろんな話をしながら。(開幕までの)流れはできている。そこに乗っていける体ができているかどうか」

 新井監督も「強度が上がってきている。ここまでネガティブな報告は聞いてないので。いいんじゃないですか」と目を細めた。

 キャンプ前には「もう4年目なんで一歩抜けたい」と飛躍を誓った。そのためにも開幕からフル稼働は必須条件。一歩一歩、確実に歩みを進める。

 【森下の術後経過】

 ◆2022年10月26日 群馬県館林市内の病院で「右肘関節鏡視下骨棘(こっきょく)切除、右肘関節内滑膜切除」の手術。

 同12月23日 広島での自主トレを打ち上げ。既にキャッチボールを再開させるなど順調な回復具合を披露。

 ◆2023年1月16日 大野練習場で合同自主トレ。今季に向けて「もう4年目なんで、なんか一歩抜けたい」と抱負。約50メートルの距離でキャッチボール。既に遠投ができるまで回復。

 ◆2月2日 捕手を立たせてブルペン投球。

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