広島・菊池 2安打&二盗で新井野球を体現「僕が率先してそういう姿を」 野間の欠場で志願出場

 「広島紅白戦、白組2-3紅組」(18日、コザしんきんスタジアム)

 広島・菊池涼介内野手(32)が18日、紅白戦に志願出場。いきなり2安打を放ち、健在ぶりを披露した。二盗も決め、“走る野球”を掲げる新井野球も体現。日南キャンプ打ち上げでは、円陣で新井監督の胴上げを予告したベテラン。5年ぶりの優勝に懸ける思いは本物だ。

 2ストライクから、九里が投じた外へのスライダーを絶妙のバットコントロールで中前へはじき返した。初実戦の初打席で菊池がらしい安打。スタンドのファンは大喜びだったが、これだけでは終わらなかった。続く堂林の3球目にスタート。どよめきの中、二盗を決めると、さらに大きな拍手が起こった。

 「投手が投げてくる球を見ていこうと思っていたんですけど、追い込まれていたので、反応しました。しっかり打ち込んではいたけど、変化球はまだ見ていなかったので、そこは良かった」

 四回には1死三塁の場面で、アンダーソンから中前適時打と勝負強さも魅せた。

 「チームがやろうとしているひとつの形。崇司(上本)が(二ゴロで)走者を三塁に進塁させて、あの状況になったことで、3パターンくらいのイメージを持って打席に入った中で、うまく反応できた。結果、つながったのは良かった」

 打撃だけでなく、この時期の実戦で二盗を決めたことに意味がある。

 「みんながチャレンジしている中で、僕が率先してそういう姿を見せていかないといけない」

 野間の欠場によって空いた打席。志願して出場した。ただ、試合に出るだけでなく、打席、走塁などプレーでチームに送ったメッセージは強い。つられるように四回には宇草が二盗を決めると、紅組は五回1死二塁の場面で大盛の左飛に二走・西川がタッチアップで三塁を陥れた。果敢な走塁が目立った。

 この姿勢に新井監督も好影響を口にした。

 「“今年走るんだぞ”っというものを見せてくれたら若い選手も引っ張られる。紅白戦もみんなできてたんじゃないですか」

 日南キャンプの打ち上げでは優勝を口にした。

 「捕手はアツ(会沢)さん、内野は僕、外野はアキ(秋山)さんと分かれているので、そこでしっかりリーダーシップを取っていこうという話はあった」

 5年ぶりの歓喜を目指し、菊池が全身でチームをけん引する。

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