広島・秋山 若鯉出てコイ!充実キャンプ完走も物足りない 主力脅かす選手出現せず

 ウオーミングアップで笑顔を見せる秋山(撮影・田中太一)
 守備練習をする野間の前を疾走する秋山(撮影・田中太一)
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 「広島春季キャンプ」(28日、沖縄)

 移籍2年目の秋山翔吾外野手(34)が、カープの一員として初めて臨んだキャンプを完走した。「オフから準備してきたものを、さらに実戦も入れながらビルドアップできた時間になったんじゃないかなと思う」。充実の表情で振り返った一方で、若手選手たちには物足りなさを抱いた。

 沖縄に拠点を移し、対外試合はオープン戦を含めて計5試合。星取りは2勝3敗となった。対外試合初戦となった19日のDeNA戦ではマクブルームが3ラン。その後は3連敗を喫した。26日の中日戦では若手野手陣がアピールしてオープン戦初勝利。だが内、外野ともに、レギュラー陣を脅かす若手が台頭したとは言い難い現状となった。

 秋山は自らの若手時代、一人で汗を流す時間を設けて自分自身ととことん向き合ってきた過去がある。メジャー移籍も経験。キャリアを重ねたからこそ、感じる部分もあった。

 「1カ月やってきた中、若手野手の選手たちは朝から複数で一緒に練習をやっているのをよく目にした。設備面もあると思うが、チーム練習がある中で、一人きりで自分と向き合う、没頭する時間や練習がもっとあっても良いのかなと」。個々のレベルアップは、チームが強くなるためには欠かせない。

 若い芽が花を咲かせるには、一足飛びではいかない。新井監督は「若くて新しい選手が活躍してくれたら、やっぱりチームの雰囲気が盛り上がる」と新風を吹かせる若鯉の出現を心待ちにした。開幕まで残り約1カ月。貪欲なアピールを期待しながら、底上げを図る。

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