カープ九里 ようやく新フォーム習得の道筋見えた 課題は連動性「確率上げるだけ」
「オープン戦、ソフトバンク3-0広島」(5日、ペイペイドーム)
手応えがあったのはスライダーだ。多くの球種を使い打者の反応を確かめることをテーマに置いた登板で、広島・九里亜蓮投手(31)は同球を自在に操った。「ある程度、狙ったところに投げられた」と振り返った。
二回1死一塁でリチャードを迎えた場面。鋭く曲がる球に、長距離砲は膝を突いて空振り三振に倒れた。左打者に対しては外角から曲げてストライクを奪った。多彩な変化球が武器。フォームを再構築する中で安定して同球を投げられたのは前進だ。
直球の力強さアップを目指し、オフの米国自主トレからフォームを見直す。この日の最速は144キロ。上半身と下半身のタイミングが一致した球には力強さを感じ取った。「確率を上げるだけかなと思います」。連動性を高めていけるかが今後の課題になる。
3回4安打4奪三振1失点と粘り強く投げた。新井監督は「状態があまり良くない中でも彼らしさというのは出ていた。開幕まで2回くらいあるから、そこで修正して、調整してくれれば」と期待を寄せた。
開幕まで1カ月を切った。九里は新フォームについて「ある程度それは見えています」と、習得までの道筋が明確であると語った。先発4本柱の1人。自覚を持ち課題をつぶしていく。