新井カープ「七、八回の男」競争し烈 残り12戦で見極め 首脳陣「みんなにチャンス」

 7回、マウンドに森浦を送り込む新井監督(撮影・田中太一)
 7回、無失点に抑える森浦
  8回に登板し1失点のアドゥワ
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 「オープン戦、ソフトバンク3-0広島」(5日、ペイペイドーム)

 出てコイ、七、八回の男!広島・新井貴浩監督(46)が5日、中継ぎ陣の競争激化に改めて期待を寄せた。この日は森浦が1回を1安打2奪三振で無失点、八回はアドゥワが1失点したが、140キロ台後半の速球で兆しを見せた。矢崎の離脱により、求められるのは勝ちパターンの再構築。残りのオープン戦を通して最善の形を見極めていく。

 自らの居場所を確立させるべく、敵地で常勝軍団に立ち向かう。勝利を完成させる重要なピースになるべく各自がしのぎを削った。マウンドで示した投球内容はチームにとっての明るい材料。ペイペイドームでのオープン戦2連戦は1勝1敗。この日は零封負けとなったが、強化を目指す中継ぎ陣は、個々に収穫を持ち帰った。

 まずは七回、オープン戦2試合目の登板となった森浦が見せた。先頭の代打・正木を空振り三振、続く水谷は緩いカーブで見逃し三振。2死から内野安打などでピンチを背負うも、最後は柳町を一ゴロに仕留めた。「緩急をうまく使えた」とチェンジアップとカーブが精度良く決まった。

 前回登板した2月25日・巨人戦では1回2安打3失点と崩れた。そこから修正した姿に新井監督は「彼本来の投球だったと思う。腕も振れていたし、真っすぐにキレがあった分、すべての変化球が本来の精度だったね。カーブにしてもチェンジアップにしても」と高評価を与えた。

 八回に登板したアドゥワは中村晃に右翼線への適時二塁打を許して1点を献上したが、最速は148キロ。右腕は「(球速は)気にしていない。強い球を投げられれば」とサラリと振り返ったが、コンスタントに140キロ台後半の直球を投げ込む姿には確かな上昇気配が漂う。指揮官も「1点は取られたけど、こちらの評価はきょう1日で変わるものではない」と語った。

 昨季、“八回の男”として安定感を誇った矢崎は「左内腹斜筋筋挫傷」で離脱中。それだけに七、八回を担うリリーフの台頭が待ち遠しい。ブルペン陣はこの日、マウンドに上がった投手に加えて、4日に登板した島内、ターリーらで勝ちパターンを争う構図だ。

 横山投手コーチは「(七、八回の投手は)固まっていけばいいけど今の段階で『誰にしよう』ということはない。みんなにチャンスがあると思って、いいモノを出してくれたら」と激しい競争の末にある、中継ぎ陣の底上げを期待した。オープン戦は残り12試合。強固なブルペンを形成するため、屋台骨を担える男を見極めていく。

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