長所を伸ばせ！広島の新井貴浩監督（４６）が６日、末包昇大外野手（２６）に実演指導で“メス”を入れた。ここまでのオープン戦で９打数１安打と悩める大砲候補に、直接ティー打撃を見せて助言。「実際にやった方が末包も分かりやすいのかなと思って。自分の長所は何だ？と。強く振って球を遠くに飛ばせるところ。小さくなるな、ということだね」と意図を明かした。

　昨季も１軍定着はならなかったが、捉えた際の飛距離はすさまじいものがある。だが、直近の試合では結果を過度に意識するあまり「腰が据わってないような空振りだった」と指揮官は分析した。

　具体的な助言内容はバットのトップを深く取ること。その後のシート形式の打撃練習では良化が見られ「空振りの仕方を見ても、少し良くなっている。少し言ったらすぐできる。器用な一面もあるんだなと思った」と兆しを感じ取った。

　末包本人は「三振してもボール球を振っても詰まっても、もっと本塁打や長打を打てるようなスイングを目指しなさいということだった」と振り返り、衝突気味だった打球も「きょうの打ち方は（バットに）乗せてから飛んでいく感じがした」と新たな感覚を持ち帰った。開幕１軍生き残りを懸け、打席の中で教えを体現していく。