栗林が侍離脱のカープ 守護神不在で開幕の事態も 心配な腰の状態「そういう考えも必要になるのかな」

 ダルビッシュ(右)に肩に手を当てられながらグラウンドを去る栗林=12日、東京ドーム
 守護神最有力候補となるターリー(撮影・田中太一)
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 広島・栗林良吏投手(26)が13日、腰の張りのため野球日本代表「侍ジャパン」から離脱した。14日からはマツダスタジアムで残留組練習に参加予定。故障の状態など詳細は分かっていないが、投球再開がいつになるのかは未定。最悪の場合、守護神不在で開幕を迎える可能性が出てきた。

 栗林が腰の張りのため、侍ジャパンを離脱した。マツダスタジアムで取材に応じた横山投手コーチの沈痛な面持ちを見れば、事の重大さが伝わってきた。

 「きょう広島に帰ってきて、明日からこっちで残留練習します。軽症であることを祈ります。詳しい事は何も聞いてないので。本人と話をしてみて…」

 詳細はチームに伝わっておらず、14日に合流して、今後の対応を話し合うことになる。

 ただ、1次リーグ4試合で登板できなかった状況を考えれば、すぐに開幕に向けた調整に入れるとは考えにくい。チームとしては最悪の事態を考慮することになりそうだ。

 「こちらとしてはそういう考えも必要になってくるのかなと。再検査が必要なのかどうかも含めて、現状そこまでしかお答えできない。体が万全で投げられるようになってから、というところだと思います」

 栗林はWBCの初戦、中国戦で腰の張りを訴えた。それでも登板を志願したが、栗山監督から止められたという。12日・オーストラリア戦の試合前にブルペン投球は行ったが「5、6割」の力でしか投げられずチームを離れることになった。

 「もちろん残念ですよね。僕だけ投げられてないので」

 1次リーグトップ通過を果たした試合後にはチームメートとともに栗林を中心に記念撮影。全員と握手を交わしていた。

 誰よりもつらいのは、3大会ぶりの世界一へ向けて貢献を誓っていた栗林自身であることは間違いない。

 ただ、カープにとっても痛い。すでに先発の柱である森下が右肘違和感を訴え、開幕ローテ入りを断念。セットアッパー候補の矢崎も左内腹斜筋筋挫傷で離脱。この上、抑えまで不在となれば新井新監督にとってこれほどの試練はない。

 新井監督は以前から栗林がWBCでフル回転したときに備え不在を想定。「候補の中ではターリーが一番近い」と話しており、最悪の場合には助っ人左腕に最後を託すことになりそうだ。

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