広島・新井監督 初勝利&マツダ500勝!本拠地でWメモリアル 開幕5戦目、雨中の歓喜に「ホッとしました」

 大粒の雨が降る中、ウイニングボールを手に喜びをかみしめる新井監督(撮影・田中太一)
 土砂降りの中、ファンにあいさつする新井監督(右)
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 「広島3-0阪神」(6日、マツダスタジアム)

 開幕4連敗中だった広島が、六回途中降雨コールドで待望の今季初勝利を挙げた。新井貴浩監督(46)はうれしい監督初白星。初回に秋山翔吾外野手(34)が先制適時打、四回はマット・デビッドソン内野手(32)が2号2ランを放った。開幕からの連敗を止め、マツダスタジアム通算500勝も達成。“メモリアル星”を契機にここから巻き返す。

 背中を雨でぬらしながら、手をたたいてナインを鼓舞した。六回途中降雨コールドでようやくつかんだ、今季初勝利。新井監督は仲間とハイタッチを交わし、雨粒が強まる中で声援を送ってくれたファンへ一礼。感謝の思いを伝えた。「たくさん雨が降っている中で、応援してくれていた。いい勝ちをプレゼントできてホッとしています」と息を吐き、勝利球には「球団に渡しました。500勝なので」とサラリと笑った。

 開幕から4連敗。心の動揺はなかった。「自分自身は『彼らの力はこんなもんじゃない』と分かっているので、慌てることはなかった。ただ、今季の1勝目をファンの方に届けたいという気持ちだけはあった」。デビッドソンの一発には右手で力強くガッツポーズして感情を表現した。

 春季キャンプでは若手の高い潜在能力に驚かされた。「二俣は肩が強いし持丸も打撃がいい。俺なんか何もなかったよ(笑い)」。若い芽の成長を促す使命を胸に刻んだ。そして重視したのは試合の中でしか得られない、経験値。その根底には現役時代の自らの体験があった。

 レギュラーへと上り詰める過程で「この試合、この打席で自信が付いたというのはなかったな」と言い切った。「年間通して出た数字が、振り返った時に自信になる。また翌年、それが上積みされて気付いたら『俺、力付いたな』って。そういう経験だから。まずは(選手を)起用、使っていかないと」。勝利を目指す中、多くの成功体験を与える役目がある。

 その決断の連続で腹をくくる覚悟もある。2人の息子は大学生と高校生。「子どもたちに悪いという気持ちもある」。父親としての仕事を満足にできないことも監督業の過酷さ。全てはカープのため。身も心もささげて大好きなチームを束ねていく。

 始まりの白星はマツダスタジアム通算500勝目。「(旧)市民球場は若い頃からうまくいかず、苦しい思いが詰まった場所。マツダスタジアムは、すごくいい思い出が詰まった場所」。この球場に多くの感動を呼んだのが新井監督。指揮官としてこれから先も白星という彩りを加える。

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