カープ黒原 343日ぶり1軍で4球ピシャリ 10戦目で待ちに待った今季初登板
「中日5-2広島」(12日、バンテリンドーム)
開幕から10試合目にして訪れた今季初登板だ。拍手を背中いっぱいに浴びてマウンドに上がった広島・黒原拓未投手(23)が、思い切り腕を振り抜いた。最速は147キロ。攻めの投球を貫き1回無安打無失点で自身の“開幕戦”を飾った。
「腕を振って投げるというのは僕の持ち味。変に緊張したりして、縮こまらないようにしようと思いました」
2-5の七回に出番が来た。岡林を左飛に打ち取り、高橋周は二ゴロだ。最後はアルモンテを遊ゴロに仕留めた。臆することなく投げ込み、わずか4球で任務を完了した。
1軍登板は昨季5月4日・巨人戦以来。出場選手登録抹消後は左肩痛で投げられない日々も続いた。
実に343日ぶりの復帰マウンドだった。力を発揮した左腕に、新井監督は「(開幕から)登板間隔が空いた中でも、どんどん初球からストライク先行。そういうところを評価している。内容も良かったのでナイスピッチング」とうなずいた。
ブルペン陣強化は懸案事項。黒原の復活はチームにとって頼もしい。「やっと投げられたので、個人としても開幕した。次の試合も0点を積み重ねて勝ちパターンで使っていただけるようにやっていきたい」。昨季のドラ1左腕は前を向いてバスに乗り込んだ。