広島・戸根「大好きな先輩」が届けてくれた鯉1勝 劇勝呼んだ!九回10球3人斬り
「広島5-4ヤクルト」(15日、マツダスタジアム)
喜びと興奮のあまり、思わずヒーローを後ろから抱えて持ち上げていた。九回を抑えた広島・戸根千明投手が移籍後初勝利。巨人時代の2021年7月1日・広島戦(東京ド)以来、653日ぶりの白星を手にした。
「喜び過ぎて覚えてないです。秋山さんにすごくよくしてもらっていて、かわいがってくれているので。大好きな先輩が打ってくれたので一目散に走って行きました」
1点ビハインドでの登板。内山を右邪飛、元山はスライダーで空振り三振、最後は丸山和を二飛に打ち取る。わずか10球で三者凡退に仕留め、攻撃へとつなげた。
「なんとか流れを持って来られるように。まず先頭打者を丁寧に抑えてという風に。三者凡退に抑えられたので、いい流れは持って来られたかな」
昨年オフに現役ドラフトで巨人から移籍。ここまで5試合に登板し、1勝2ホールド、防御率0・00。被安打も0本と抜群の安定感を見せているが、本人は「どうせ打たれますから」と笑い飛ばす。
「勝っても負けても最高の準備をして、次の登板を迎える。スタイルは変えずに、あしたしっかり勝てる準備をしたい」
頼もしいセリフで締めた。自慢の大胸筋と同様に、左腕がブルペンを厚くしている。