カープ矢崎 わずか3球火消し今季初登板 「緊張は“悪”じゃない」強心臓ぶり発揮 先発「コル」も称える
「広島0-1DeNA」(21日、マツダスタジアム)
相手に傾いた流れを落ち着き払って食い止めた。今季初登板の広島・矢崎拓也投手が、わずか3球での火消しに成功。チームは敗れた一方、自身は好発進を決め「抑えて良かったなと率直に思います」と息を吐いた。
先制された八回。なおも2死一、三塁のピンチで出番が訪れた。「多少緊張はありましたけど、緊張は“悪”じゃないので」と平然と受け入れられるのが強み。カウント1-1から関根を左飛に打ち取り、傷口を最小限にとどめた。
仮に1死なら外野フライで失点した可能性もあった。だからこそ「(2死で)アウトの取り方に、点が入る制限がなかった。コル(コルニエル)が2アウトまで粘ってくれていたので助かった」と仲間の力投をたたえた。
キャンプ終盤に左脇腹の張りを訴え、開幕は2軍で迎えた。2軍では5試合に投げて無失点。その期間中は「真っすぐだったら、どの程度アバウトでいいのか、など。状況に応じて自分がどれだけコントロールできるか」という部分に注力してきた。自己最多の47試合に登板して17ホールドを挙げた昨季からの飛躍へ、余念はない。
新井監督も「難しい場面でしっかり抑えてくれましたね」と目を細めた。「言われたところで自分のベストを尽くせたら」と矢崎。勝負はこれから。隙を見せることなく、ブルペンに厚みをもたらす。