また松山が代打で仕事!土壇場で大勢撃ち同点打 坂倉V打でカープ今季2度目の4連勝

 9回、同点打を放ち喜ぶ松山(撮影・田中太一)
 延長10回、勝ち越し打を放つ坂倉(撮影・佐々木彰尚) 
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 「巨人4-9広島」(12日、東京ドーム)

 広島が延長戦を制して今季2度目の4連勝を飾った。1点を追う九回に代打・松山竜平外野手(37)が相手守護神・大勢から同点適時打。延長十回には1死一、三塁から坂倉将吾捕手(24)が勝ち越しの右前適時打を放ち、一挙6得点の猛攻で試合を決めた。チームは今季、延長戦で3戦3勝。自慢の粘り強さで、連勝街道を突き進む。

 打球が一、二塁間を破ると、坂倉は右手でガッツポーズしながら一塁へ駆け出した。意地と執念を乗せた白球に、敵地は大盛り上がり。劣勢の展開でも誰一人としてあきらめていなかった。勝ち越し適時打に坂倉は「開き直って初球を振ろうと思った。(先発の大瀬良)大地さんが頑張っていた。何とか最後、打てて良かった」と全員でつかみ取った勝利の余韻に浸った。

 同点の延長十回。1死一、三塁で菊地の初球を右前へ運んだ。「本当に得点圏で打てていないので打てて良かった」。その坂倉が「松山さんが打ってくれて、チームが一丸となって戦えた」と振り返ったように代打の神様・松山も、4連勝の立役者になった。

 1点を追う九回1死二塁。守護神・大勢の内角直球に詰まりながらも、しぶとく左前に落とす同点の適時打。「無理に引っ張らず、逆方向の意識で詰まったけど、結果が出たので良かった」。経験と高度な打撃技術を凝縮させた一振りが、極上のドラマを生んだ。

 前夜11日の中日戦では延長十一回に代打で決勝点となる適時二塁打。代打成績はこれで13打数6安打7打点、打率・462と神懸かり的な貢献を見せている。大勢とは前回4月28日の対戦でも代打で適時二塁打。「苦手意識は全くない。とにかくバットに当たれば(何か)起こるだろうなと思った」と満足顔でうなずいた。

 坂倉自身は捕手専任で挑むシーズン。11日の中日戦では同点適時打を記録した。扇の要として奮闘の毎日。根底にあるのは捕手としてのやりがい。「苦しいことばかりですけど、苦しいことをやるからこそ、喜びがある。そこを乗り越えた先にあるモノって、絶対に違うモノがある」。何物にも代えがたい歓喜を求め、若き司令塔は戦い続ける。

 新井監督は「みんないいところがあり過ぎて、どこを褒めていいか分からない。それぐらい、みんな頑張ってくれている。うれしい」と、ご満悦。長期遠征序盤は負けなしの4連勝で延長戦は3戦3勝。たくましく粘り強いカープが、確かな上昇気流に乗ってきた。

 ◆松山の代打 今季13度の起用で13打数6安打7打点。打率.462。試合は7勝6敗で、4月20日・阪神戦(甲子園)で四回に逆転3点二塁打、5月11日・中日戦(バンテリン)で延長十一回に勝ち越し二塁打を放っている。

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