65歳の若さで天国へ 北別府学さん闘病の「GVHD」とは- 白血病、尿毒症、敗血症と壮絶な闘病生活

 元広島投手の北別府学さんが死去したことが16日、分かった。65歳だった。

 北別府さんは20年1月、成人T細胞白血病と診断されていたことを公表。抗がん剤治療を繰り返し、寛解を目指して造血幹細胞移植(骨髄移植)も行った。治療の効果もあり、白血病は克服。ただ、尿毒症や敗血症などを発症し、入退院を繰り返していた。

 所属のホリプロによれば、今年春に、移植片対宿主病(GVHD)で入院。懸命な治療を続けてきたが息を引き取ったという。

 GVHDは骨髄移植を行った患者にみられる、特有の合併症。骨髄移植は、ドナー(提供者)の正常な骨髄細胞を移植することで白血病などの完治を目指せる治療法だが、一方で、移植されたドナーのリンパ球が患者の正常細胞を異物とみなして攻撃してしまうことで、臓器や皮膚などにさまざまな症状がみられる。これらの総称がGVHDで、患者によって差はあるものの、移植後数年が経過しても発症する場合もある。

 妻の広美さんも5月24日にブログで「移植の生着後、GVHDとの闘いで様々な症状が次々と襲ってきて的確な治療をして頂き乗り越えてきましたが、今回は中々手強いようです」とも説明していた。

 白血病を公表した際、「解説者としてカープの日本一を見届けるために必ずや復活します」と口にしていた北別府さん。壮絶な治療も現役時代と変わらぬ不屈の闘志で乗り越える意欲を示していたが、65歳の若さで天国へ旅立った。

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