広島・河野 プロ初勝利の権利目前で逆転喫し初黒星 「真っすぐの精度高めたい」2軍で再調整へ
「広島4-11西武」(18日、マツダスタジアム)
左翼席へ白球が消えると、広島ドラフト5位・河野佳投手(大阪ガス)は視線をグラウンドに落とした。1点を失い3-3で迎えた五回2死一塁。渡部に痛恨の2ランを被弾した。勝ち投手の権利目前で許した逆転劇。「失投をしっかり打たれた」と悔しがった。
プロ初先発の緊張感を感じさせない立ち上がり。三回まで毎回、四球で走者を背負いながら粘りの投球で試合を前へ進めた。直球は140キロ台前半でもキレがあり、カットボールも威力があった。
5回4安打6奪三振5失点で喫したプロ初黒星。許した安打こそ少なかったが、手痛い本塁打が大量失点につながった。「走者をためての長打が多かったので、そこは気を付けます」。一発の怖さを知った。
新井監督は「立ち上がりから緊張していたと思うけど、落ち着いて投げているなという印象があった」と振り返り、「打たれた球はちょっと甘く入っている。抑えても打たれても勉強なので今後の糧にしてもらいたい」と背中を押した。
登板後は荷物をまとめ帰宅したことから今後は2軍で再調整することになりそう。河野は「勝ちたかったんですけど、できなかった。まずは両サイドの真っすぐの精度をしっかり高めていきたい」と課題を挙げ前を向いた。悔しさを新たな力に変えて汗を流す。