広島・新井監督 逆転4カードぶり負け越し 九回猛追「最後あともうちょっと」も神宮で今季1勝5敗わずか14得点
「ヤクルト4-2広島」(2日、神宮球場)
広島は逆転負けで4カードぶりの負け越し。九回に西川龍馬外野手(28)の左犠飛で2点差に迫るが、あと一歩及ばなかった。今季は神宮球場で1勝5敗。6試合で14得点と打てていないのが敗因。首位阪神とは3・5ゲーム差に開いたが、4日からはマツダスタジアムに戻って直接対決。本拠地から再進撃へつなげる。
野球に“たられば”はない。分かってはいるが、あの打球が抜けていたらもしかしたら…の思いがよぎった。
3点を追う九回1死一、三塁で西川が放った左翼線への飛球は内山の美技で捕られた。結果は犠飛で2点差に迫るも、相手守護神の田口を捕まえるまでにはいたらず、敗戦に終わった。
新井監督も「最後あともうちょっとのところまで。(西川)龍馬もナイスバッティングだったけど、あれは相手のレフトを褒めるしかない。そんなプレーだったと思います」と悔しさをにじませながらも脱帽するしかなかった。
終わってみれば逆転負けで、4カードぶりの負け越しという事実が残った。
二回に上本の適時二塁打で先制したが、なおも1死一、二塁から堂林は三ゴロ併殺打に倒れた。さらに三回は連続四球で無死一、二塁の絶好機に野間は投ゴロ併殺打。苦しんでいた高橋を立ち直らせてしまった。打線を預かる朝山打撃コーチは「(高橋は)得点圏は変化球が増えるというミーティングもしていた。思い切って狙っていくのもありだったとも思うが、こればかりは仕方がない」と振り返った。指揮官も「まぁそんなに簡単に連打できるような投手ではないし」と、いつものように誰も責めることはなかった。
ただ、神宮球場では開幕カードの3連敗を含めて1勝5敗と大きく負け越した。6月30日の3連戦初戦に14安打8得点で大勝したものの、通算6試合で14得点と打てないのが、苦戦の要因となった。
反省は残るが、九回の反撃で最後まで諦めない姿勢は示せた。新井監督は「最後まで諦めない。ベンチもそうだし、そういう雰囲気だった。連敗とか全然関係ない。一戦一戦ということ。明日しっかり休んで、また明後日から一緒に頑張りたい」と気持ちを切り替えた。
4日からはマツダスタジアムで首位・阪神との直接対決が待つ。3・5ゲーム差に開いたとはいえ、最大9ゲーム差を6月の14勝9敗という快進撃によって一気に縮めた。本拠地から再び追撃態勢に入る。