新井カープに弱点「初モノ」「魔の土曜」 ビハインドでターリー投入の執念実らず「また明日頑張ります」
「中日5-1広島」(8日、バンテリンドーム)
広島は初対戦の中日・メヒアを打ち崩せず逆転負け。最下位中日に2カード連続負け越しとなった。いわゆる“初モノ”と対戦した試合は8敗目。思わぬ弱点が露呈した。しかも土曜日のビジターゲームは7戦全敗。5年ぶりの優勝を目指す新井カープに“初モノ”と“魔の土曜日”という強敵が現れた。
2点ビハインドの八回にターリーをつぎ込む新井監督の執念采配も2失点。勝利にはつながらなかった。
「なんとか粘ってゼロに抑えて、攻撃につなげたかった。九回は向こうは絶対的な守護神がいるんで、そこを抑えてなんとか、という考え」
そのままなら九回は難敵マルティネスが来る。だから追加点は絶対に許されない。ターリーは今季、1点ビハインドでの登板は2試合あるが2点差は初。指揮官の思いとは裏腹に勝利は遠のいていった。
前夜はわずか3安打で0封負け。この日は初対戦となるメヒアには対して6回で5安打を浴びせながら1得点。湿りがちな打線が気になる。
特に“初モノ”への弱さが際立つ。今季は相手先発が初対戦の試合はこれで8敗目。振り返ればヤクルトとの開幕カードで新外国人ピーターズ、ドラフト1位・吉村に苦戦し3連敗を喫したのが始まり。DeNA・バウアーやオリックス・山下、ロッテ・佐々木朗など好投手との初対戦ではことごとく抑え込まれた。データが少ない中で対応する難しさはあるにせよ、極端過ぎる結果となっている。
新井監督は「初モノは難しいと思う。でも全体的に見てヒットは出てるので、そのヒットをなんとか得点につなげられるようにこっちが考えて、また明日頑張ります」と選手ではなく、自らの責任と言い切った。
前カードで首位・阪神に勝ち越した。昨年まで3季連続で最下位だった交流戦も9勝9敗と5割で乗り切った。そのたび、指揮官は「力が付いてきている。自信にしていい」と胸を張ってきた。言葉の通り、連敗してもまだ貯金4で3位。上位をうかがう位置にいる。ここからさらに上を目指すために、“初モノ”対策は新たな課題。クリアする必要がある。
土曜日のビジターゲームは7戦全敗という負のデータもある。シーズンを戦いながら成長していくのが新井カープ。難題を乗り越えた先に本物の強さが待っている。がむしゃらに向かって行くだけだ。