広島・中村貴 後半戦の秘密兵器へフレッシュ球宴でマルチ 攻守で存在感、八回ダイレクト送球で本塁刺した
「フレッシュオールスター、全ウエスタン7-3全イースタン」(18日、富山市民球場アルペンスタジアム)
ウエスタン選抜の「2番・左翼」で先発出場した広島・中村貴浩外野手(23)は五回に西武・井上から左前打を放つと七回には楽天・林から二塁内野安打でマルチ安打を記録。守っては八回1死二、三塁の場面で浅野の左前打で二走を本塁で刺す補殺も記録。攻守で1軍再昇格をアピールした。
12球団の若武者が集う大舞台でも中村貴は自分自身を見失うことはなかった。
初回はDeNA・小園から四球を選び、五回の西武・井上には粘って7球目、外角のボール気味の変化球を左前にはじき返した。
「逆方向に打ちにいきながらいつもやっているレフト前のどこかに落とすということができたので良かった」
七回には二塁内野安打でマルチ安打を記録した。
「オールスターだから本塁打を狙いにいくと、フォームが崩れたりする。シーズンで結果を残すことが大事。1球だけホームラン狙いにいった場面がありましたけど、それ以外はいつも通りやれた」
九産大から育成ドラフト2位で入団し、5月に支配下登録。1軍の舞台も経験したからこそ、球界の祭りであっても浮かれることなく、足元を見つめた。
ただ、堅苦しく臨んだわけでない。八回1死二、三塁の守備では左前打を処理後、ダイレクト送球で本塁補殺をした際には派手なガッツポーズも魅せた。
「楽しくやると決めていた。小さい子もいたので」
次は1軍再昇格へ。
「また1軍に上がれるように、レギュラーを取れるようにやるという感じです」
後半戦の秘密兵器になるべく、貴浩は打撃を磨き続ける。