広島 ついに奪首 4年ぶり10連勝!緊急降板も床田キャリアハイ9勝目&防御率セ・トップ

 お立ち台でチームの10連勝を喜び合う(左から)会沢、床田、堂林(撮影・田中太一)
 先発し投げ込む床田
2枚

 「広島東洋カープ4-1東京ヤクルトスワローズ」(27日、マツダスタジアム)

 ついに奪首!!広島が4年ぶりの10連勝で、阪神との最大9ゲーム差を逆転して4月17日以来の首位に浮上した。先発・床田寛樹投手(28)が自己最多の9勝目。アクシデントで途中降板となったが、7回1/3を4安打1失点で勝利へ導いた。28日からは甲子園に乗り込んで阪神と首位攻防3連戦。一気に首位固めじゃ!!

 首位へと導いた床田がお立ち台で声を張り上げた。「もう、治りました!」。八回1死から丸山和に4球目を投じた直後だ。左手人さし指がけいれんし緊急降板していた。心配する鯉党に無事を報告。喝采を浴び目尻を下げた。

 7回1/3を4安打1失点で自己最多の9勝目を手にした。序盤から直球は力強く、変化球のブレーキも利いていた。「調子は良かった」。安定感ある投球で試合を前へ進めた。

 要所ではギアを上げた。六回に同点とされて、なお2死一塁で村上を迎えた場面だ。

 「ああいうところで打たれると流れ的にも嫌な感じになる」

 最後は149キロの直球で力勝負。4番を空振り三振に斬り主導権を手放さなかった。

 昨季は8月上旬に右足首を骨折し戦列を離脱したため8勝止まり。「去年は後半一発目の試合でケガをしてしまった。ちょっと思うところはあったけど無事に勝てて良かった」。ほっとした表情が印象的だった。

 後輩の大躍進に力をもらった。高校野球大阪大会で母校・箕面学園が大阪偕星学園を破って4強入り。ライブ中継された熱戦をスマートフォンで食い入るように見つめていた。 「うれしい。ずっと一人で行け、行けって言っていた。俺もきょう頑張ろうって思って試合に入りました」

 自身は3年夏、3回戦で敗れた。同校出身のプロ野球選手も床田だけだ。決勝進出を目指し次戦は大阪桐蔭が相手。「何とか勝ってほしい」と、後輩たちにエールを送った。

 チームは10連勝で、貯金は今季最多を更新する「14」に伸ばした。6月5日の阪神との最大9ゲーム差を逆転し、4月17日以来の首位に浮上。7月以降に首位に立つのは3連覇を果たした18年以来だ。それでも新井監督は「本当に、特に何も意識していない。まだ50試合以上ある。どこが相手だろうが一戦一戦、またあしたの試合を頑張りたい」と力を込めた。

 28日からは甲子園で阪神との首位攻防3連戦に臨む。チーム一丸でつかみ取った流れに乗り、新井鯉はその勢いをさらに加速させる。

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