連勝ストップ首位陥落の広島・新井監督 1試合2失策響くも「絶対、野球にはあるから」 4失点ケムナも思いやる
「阪神タイガース7-2広島東洋カープ」(28日、甲子園球場)
広島は阪神に敗れて1日で首位陥落。連勝は10で止まり、4年ぶりの11連勝はならなかった。三回に一時逆転するも、直後に小園海斗内野手(23)と野間峻祥外野手(30)の失策から2点を失い、逆転を許した。新井監督は「取り返すチャンスはたくさんある」とミスを責めることなく前を向いた。仕切り直して首位攻防第2ラウンドに臨む。
敵地の大歓声が遠くから聞こえた。12日の巨人戦から始まった快進撃はストップ。27日に立った首位の座を1日で阪神に明け渡したが、新井監督は「まだ50試合以上ある。順位的なものは気にしていない」と、サバサバした表情で後半戦初黒星を受け止めた。
初回に1点を先制されるも、三回2死二塁から小園が右中間へ同点の適時三塁打。続く野間の左前打で一時は逆転に成功した。だが直後の守りで露呈したミスが勝負を分けた。
1死から近本が放った遊撃への打球がイレギュラー。小園は捕球できず、失策で出塁を許した。その後一、二塁のピンチを迎え、森下の右前打を右翼・野間が後逸。打球は右翼フェンスに向かって転々とし、その間に2者の生還を許した。
小園は「(イレギュラーの後)しっかり対応しないと。そういうグラウンドなので。僕の守備から流れが悪くなってしまった」と唇をかみ、野間は「あそこ(三回の失策)が、きょうは展開的に全てだった。しっかり反省していきたい」と敗戦の責任を背負った。
1試合2失策は6月15日・楽天戦以来。失策が失点に直結しての黒星となったが、指揮官は選手の背中を押した。「エラーは絶対、野球にはあるから。ミスは起こるのでその次が大切。取り返すチャンスはたくさんある。次に期待したい」と、両選手に次戦で挽回する姿を求めた。
投手陣では五回から登板したケムナが相手打線につかまった。2イニング目となった六回は3四球に2本の適時打などで一挙4点を失い、1回2/3で降板。新井監督は「久しぶりの登板。イニングまたぎで本当に難しかったと思う。また次、期待したい」と11日・巨人戦以来の登板となった右腕を思いやった。
破竹の勢いで連勝街道を突き進んできた新井カープ。「一戦一戦が大切。あした、しっかり頑張りたい」と指揮官。2位に後退したが、この一敗を悲観する必要はない。これまで通りの全員野球で、“真夏の天王山”第2ラウンドに挑む。