「広島東洋カープ４－２横浜ＤｅＮＡベイスターズ」（２日、マツダスタジアム）

　流れをつなぎ、広島に先制点をもたらした上本崇司内野手に大きな拍手が送られた。初回１死一、三塁。菊池の右前打からつくった好機で勝負強く右前適時打を決めた。連敗ストップへ、ナインを勇気づけた一打だ。

　「僕に４番のプレッシャーとか、知ったこっちゃない。僕は、僕らしくやろうかなと思っています」

　４番でのスタメン出場は８試合目。チームが期待するのは、つなぎの打撃だ。六回無死一、二塁では初球を送りバント。八回は左前打でこの回の２得点を生み出した。

　自身も「４番目の打者」と言い切る。打線の中で重要な役割を担い、任務を全うする姿が頼もしい。新井監督は「打点も挙げてくれましたし、送ってくれますし。本当に欠かすことのできない貴重な選手」とうなずいた。

　森と上がったお立ち台。上本は右脇腹の肉離れで離脱中の西川に向かって力強くメッセージを送った。

　「西川龍馬、早く帰ってきてくれ、頼む！この一カ月、大事になる。君がいないと本当にやばい」

　得点力を上げるためにも西川の存在は欠かせない。「点があまり取れていないのが現実。いるといないじゃ全然違う」。勝負の８月戦線。踏ん張る投手陣とともに白星を重ねるためにも、天才バットマンの早期復帰を願った。