カープ大道 熱投が逆転サヨナラ呼んだ 今季2勝目いずれも巨人戦「どこでも投げるつもり」
「広島東洋カープ4-3読売ジャイアンツ」(4日、マツダスタジアム)
気迫で、勝利の女神を振り向かせた。広島・大道温貴投手(24)の奮闘が劇的な幕切れを呼び込んだと言っていい。八回からイニングをまたぎ、2回無失点で今季2勝目。2度の白星はいずれも巨人戦となった。
1点を追う八回から登板し、三者凡退のスタート。続く九回は「(回をまたぐと点を)取られているイメージがあったので集中し直して。1球目からしっかり投げていこう」と緊張感を高めた。1死一塁から梶谷には13球粘られて四球を与えるも、得点は与えない。
好調の岡本和を148キロ直球で右飛。外角低めへの一球になったが「僕の場合(意識して)低めにいくと打たれる傾向にある。高めOKのつもりで投げた」と発想の転換が吉と出た。最後は代打・長野を二飛に仕留めた。
昨季は先発転向も経験。アンダーシャツは先発時に長袖、リリーフでは必ず半袖を着用する。「中継ぎは全面に(気迫を)出す感じなので」と、“マイルール”を徹底する。
今季は生活リズムを整えることを重視し、1日の睡眠時間は7時間。開幕前に84キロだった体重も89キロに増え、ウエートトレーニングでは「上げられない重さを上げられて、球速も上がった」と成果を実感。グラウンド外でのきめ細やかな心がけも、安定感につながっている。「どこでも投げるつもり」と頼もしい心意気で、ブルペンを支えていく。