カープ玉村 森下の代役先発「今回ダメだったら」背水覚悟 7回7K無四球2勝目 勝利球は7月誕生の男の子へ

 7回、2ランを放った田中を迎える玉村(撮影・田中太一)
 5回、秋広の打球にグラブを出す玉村(撮影・田中太一)
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 「広島東洋カープ7-3読売ジャイアンツ」(5日、マツダスタジアム)

 広島の玉村昇悟投手(22)が7回4安打7奪三振無四球2失点で2勝目を手にした。巨人戦は今季2戦2勝。右手中指のマメで出場選手登録を抹消された森下に代わり先発を任され、期待に応えてみせた。チームは引き分けを挟み3連勝。今季土曜日のマツダスタジアムでは9連勝とした。首位・阪神との1・5ゲーム差は変わらず、ピタリと追走している。

 いつも冷静な玉村が感情を爆発させた。六回。1点を失ってなお2死三塁でブリンソンを空振り三振に斬ると、力強く左手でグラブを叩いた。試合の分岐点。この回を最少失点で切り抜け、流れを渡さなかった投球が白星につながった。

 「すごく調子の良いチームなので気持ちで負けたらダメ。ガンガンいきました」

 立ち上がりは直球で押した。最速は自己最速タイの148キロだ。「打者の反応が良かった」と、中盤はスライダーを増やし、五回2死まで一人の走者も許さなかった。

 4-0で迎えた六回は先頭・門脇の二塁打からピンチを招き、1失点。複数失点すれば、巨人打線は勢いづく。ギアを上げた。新井監督は「きょうはもう玉村。久しぶりのマウンドでしたけど、素晴らしい投球だった。力強さがありました」と手放しでたたえた。

 7月29日の阪神戦で先発した森下が右手中指のマメで出場選手登録を抹消され、出番が巡ってきた。玉村は断固たる決意で臨み、7回を4安打7奪三振2失点にまとめた。

 「チャンスはいっぱいもらえるわけではない。今回ダメだったら今年、回ってくるのは厳しいかなと。それぐらいの覚悟だった」

 4月9日の巨人戦で今季初勝利を挙げて以降、その後3試合は結果を残せず、5月19日の阪神戦を最後に1軍から遠ざかった。

 2軍調整中の約1週間前、左足で立った時の重心を母指球に置いた。「そうしたら力の抜け方が良くなった」。フォームが安定し、球威や球の伸びに手応えをつかんだ。試行錯誤した成果を1軍のマウンドで示し、次回登板も勝ち取った。

 チームは引き分けを挟み3連勝。土曜日の本拠地試合は9連勝とした。貯金を今季最多タイの14とし、首位・阪神とのゲーム差も1・5を守った。

 今年、インフルエンサーのきららさんと結婚。ウイニングボールは7月に誕生した男児に贈る。「泣き声がまだ弱々しくて、全然聞いていられる泣き声。いいかなと思います」。新しい家族にも力をもらう玉村が、新井鯉にさらに大きな推進力をもたらした。

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