広島・新井監督 執念の勝負手も自力V消滅「どうってことない」 坂倉今季初一塁スタメン&島内ビハインド登板

 阪神に競り負け、スタンドへあいさつする新井監督と藤井ヘッドコーチ(撮影・田中太一)
 2回、一塁の守備につく坂倉(中央)。左は適時打を放ちポーズを決める木浪(撮影・高部洋祐)
 力投する島内
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 「広島東洋カープ3-5阪神タイガース」(16日、マツダスタジアム)

 広島は逆転負けで自力優勝の可能性が消えた。新井貴浩監督(46)は今季初めて坂倉を一塁で先発起用。七回からはビハインドにもかかわらず栗林、島内、矢崎という勝ちパターンの投手をつぎ込む執念を見せたが及ばなかった。島内は無失点に抑えたが、連続試合ホールドは球団最長&セ・リーグ2位の『15』で止まった。

 新井監督の執念は実らなかった。これでもか、これでもかと繰り出した“勝負手”は岡田阪神を仕留めるまでには至らなかった。

 スタメンには坂倉を今季初めて一塁で起用した。「彼には一塁のスタメンはあるよと秋のキャンプから伝えていたから」。捕手専任を決めた時から、ここまで野手での先発起用を完全に封印してきたが、ここを勝負どころとみた。

 相手先発は大竹。今季3勝0敗、防御率0・30と完璧に封じ込まれている難敵。対右打者の被打率・205に対して左は・279。分のある左打者にかけた。3点を追う二回には適時二塁打を放つなど、狙い通りの働きをしてくれた。

 それでも届かない。ならばと1点ビハインドの七回は栗林、同じく八回には島内までつぎ込んだ。島内はここまで17イニング無失点、2011年の中日・浅尾に並ぶセ2位の15試合連続ホールドを継続中。05年に阪神・藤川球児が記録した17試合連続も射程に入れていた。それでもチームの優勝のためには個人記録は関係ない。

 島内は八回を無失点に抑え連続無失点は18イニングに伸ばしたが、連続ホールド記録は止まった。当然、九回には守護神・矢崎も投入したが、追加点を許してしまう。「事前に言ってあった。どうしても追加点与えたくない場面だったのでいってもらいました」。“禁じ手”投入もあと一歩及ばず敗戦。首位・阪神とのゲーム差は8に広がり、自力優勝の可能性は消えた。

 「あくまでも数字上のことだけなので。可能性はまだある。どうってことないですよ」と、まったくめげることなく、真っすぐ前を向いた。「どこが相手だろうが一戦一戦、全員野球で戦っていくという形です」。残り36試合。とにかく、がむしゃらに走り抜くだけだ。優勝というただ一つの目標に向かってまっしぐらに。

 ◆広島自力V可能性消滅 広島が敗れ、自力優勝の可能性が消滅。同時に阪神に両リーグを通じて今季初めて優勝マジック29が点灯した。広島が阪神戦を含む残り試合に全勝しても、阪神が広島戦以外の残り29試合に全勝すれば勝率で上回るため。

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