カープ大瀬良プロ通算80勝 4年目に訪れた転機「生き残っていくためには」 エースの節目星で4連勝

 「横浜DeNAベイスターズ2-5広島東洋カープ」(23日、横浜スタジアム)

 広島・大瀬良大地投手(32)が粘りの投球で5勝目を挙げた。2点リードの三回に同点2ランを浴びるも、六回に味方が勝ち越しに成功した。7月23日以来、1カ月ぶりの白星はプロ通算80勝目。右腕にとってDeNA戦は2021年4月2日から9連勝となり、横浜スタジアムでの連勝も7に伸ばした。投打がかみ合い、チームも4連勝を飾った。

 ベンチから身を乗り出し、ヘルメットをかぶったまま大瀬良は祈っていた。同点で2死満塁。自身の代打で同期入団の田中が押し出し四球を選ぶと、勝利投手の権利が舞い込んだ。「同期として何かしらやってくれると、信じていた」。5回4安打2失点。仲間に感謝の5勝目で、プロ入り通算80勝に到達だ。

 初回、二回と無失点投球。2点リードの三回は2死から京田に四球を与えて佐野に同点2ランを浴びた。だが「切り替えて一人一人と勝負していきながら、2点だけで何とか食い止めて。野手陣に『頼んだ』という感じで、粘り強く投げようと思った」と傷口を最小限にとどめた。

 最速は151キロ。直球で押し込んだ凡打もあり、代名詞のカットボールも操りながら持ち球を駆使して逆転は許さなかった。「思うように制球できず、ボール先行の場面もすごく多かったけど、もう割り切って粘り強く」腕を振った。降板した直後の六回は、2番手・大道が2死一、二塁のピンチを無失点でしのいだ。大瀬良はアイシング姿のまま、真っ先に出迎えてナインをねぎらった。

 入団以降は直球を軸にしながら投げるスタイル。だが、路線変更の必要をプロ4年目の2017年に感じた。「生き残っていくためには変わっていかないと苦しい」と悟った。

 同時期は味方打線の高い得点力もあって、援護に恵まれながら白星を挙げた。変化球も多彩に操るスタイルも自信になった。17、18年は登板した試合で、援護点は1試合平均4点を超えていた。「どちらかと言うと僕は、援護をたくさんもらって勝ち星を重ねさせてもらってきた」。

 今季、最大の援護点は4点。攻撃陣とかみ合わない日々が続いても、自身の投球テンポに矛先を向けた。「打線、投手で分けるのではなくて。チームとして1点を守って1点を取りに行く。そうやって、より一つになっていければいい」と使命感を増幅させている。

 新井監督も「一つ一つの球種に力があった」とたたえた。「これから巻き返していけるように」と意気込んだ大瀬良。まだまだ貢献しなければならない。その思いとともに自らも逆襲を図っていく。

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