広島・新井監督 先発起用の秋山&西川に「微調整して、状態を上げて」 9日も負けなら阪神Vマジック“3”減“7”

 7回、戦況を見守る新井監督(中央、手前は西川)=撮影・立川洋一郎
 8回、一ゴロに倒れる・秋山
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 「阪神タイガース4-1広島東洋カープ」(8日、甲子園球場)

 広島は首位・阪神との直接対決3連戦の初戦を落として2連敗。首位とのゲーム差は6月5日以来、今季最大の「9」に広がった。負傷離脱していた秋山翔吾外野手(35)、4試合続けてベンチ外だった西川龍馬外野手(28)が先発復帰したが、1点しか奪えずに敗戦。9日の第2戦に敗れると、阪神の優勝マジックは3も減って7となる。切り替えて負けられない試合に臨む。

 敵地で力の差を見せつけられた。安打数は相手と同じ「6」ながら、終わってみれば2試合続けての1得点。新井監督は落ち着いた口調で「相手に、いいピッチングをされた」と潔く負けを認めた。

 阪神先発・村上は試合前時点でリーグトップの防御率1・79。難敵から突破口を切り開こうとしたが、七回まで無得点。八回に代打・松山が右越えに適時二塁打を放って完封負けは阻んだが、九回も三者凡退に終わった。

 四球も絡めて好機を広げたかったが、村上は無四球。付け入る隙を与えてもらえず、指揮官は「きょうもコントロールが良かった。やっぱりね、なかなか連打、連打で点を取れる投手ではない」と相手の好投に脱帽するしかなかった。

 施した策も、不発に終わった。「右下腿(かたい)ヒラメ筋筋断裂」で離脱していた秋山を昇格させて、カープ移籍後初めて1番で起用。2日の中日戦で右脇腹に違和感を訴え、4試合ベンチ入りを外れた西川を5試合ぶりに4番に置いた。

 しかし、2人とも快音はなく、ともに4打数無安打。西川は七回無死一塁で村上の145キロを捉え、いい当たりを放ったが中飛に終わった。「(患部の状態に)問題はないですけど…。反省です」と唇をかんだ。秋山も復帰初戦でチームが敗れたことに「やっぱり勝てなかったら悔しいですね」と受け止め、「前に進んでいくだけなので」と次戦に視線を向けた。

 秋山の1番起用について指揮官は「久しぶりの1軍なので、どんどん打席に立ってもらいたいと思った。微調整して、状態を上げていってもらいたい」と試合を通しての復調に期待した。

 負けられない3連戦は黒星スタート。甲子園では今季2勝7敗1分けで、5月20日から引き分けを挟み5連敗となった。新井監督は「また、あしたの試合に備えていきたい」と意気込んだ。阪神の優勝マジックは10。残り16試合で奇跡を実現させるために、赤ヘルの意地を結集させる。

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