【安仁屋宗八氏の眼】広島 サヨナラ負けで崖っぷちも 7回1失点の大瀬良のガッツ受け継ぎ開き直れ
「JERA CSセ・ファイナルS・第2戦、阪神タイガース2-1広島東洋カープ」(19日、甲子園球場)
広島が球団史上初となるクライマックスシリーズでのサヨナラ負けを喫し、リーグ優勝チームに与えられるアドバンテージの1勝を含めた通算成績は0勝3敗となり日本シリーズ進出に黄信号がともった。1-1の同点で迎えた九回、栗林が2死満塁から木浪にサヨナラの右前打を浴びた。崖っぷちの状況にデイリースポーツ評論家の安仁屋宗八氏は「大瀬良のガッツを見習い開き直れ」と指摘した。
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実績があり、実力もある大瀬良が、さらに試合中何度もガッツポーズを見せる、気持ちのこもった投球を見せた。
こうした条件がそろえば、7回1失点、自責0という結果もうなずけるし、結果だけでなく内容もちゃんと伴っていた。
一つの考え方だが、こういうことができる投手をまず初戦に立てて、チームに勢いを呼び込むというのも、短期決戦の中では有効だったかもしれない。
痛かったのはやはり、ミスによる失点だ。初回に先制して、間を置かずしての失点は流れを手放してしまうし、またそれがミスによるとなるとなおさらだ。
いずれにせよ、0勝3敗と追い込まれた現実がある。この日は得点に結びつかなかったが、例えばエンドランを多用するような、工夫する姿勢があったことは次につながる。
あとは床田が、この日の大瀬良のガッツを見習い、「負ければ終わり」と開き直って思い切った投球をするしかない。