広島と阪神の「差」とは 評論家が指摘「四球」の意味を深く考えさせられた3試合
「JERA CSセ・ファイナルS・第3戦、阪神タイガース4-2広島東洋カープ」(20日、甲子園球場)
広島は3試合連続の逆転負けを喫して敗退。デイリースポーツ評論家・安仁屋宗八氏(79)は今シリーズを振り返って「四球」の差が敗因の一つだったと指摘した。
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広島は結果的に3連敗という形で敗れたが、すべて先取点を奪いながら、すぐに取られるというパターンで流れを手放した。
ヒット数では上回っていても、得点で及ばない。そこを深掘りすると、見えてくるものがある。四球だ。
四回裏、連続タイムリーで逆転されたところでは、1死一塁から大山に与四球。六回にはノイジー。七回にも敬遠を含め3つの四球が失点につながっている。
阪神の投手陣が、いかに四球を出さないか。ここの差が敗因の一つだろう。
加えて「不運」という言い方もできるが初回、先頭の菊池、八回の末包、松山らのいい当たりが、阪神の好守に阻まれた。投手陣を含めた守りというものの大切さを再認識させられるシリーズでもあった。
また、阪神・岡田監督の切り替えの早い投手起用で反撃の芽を摘まれた部分など、新井監督にはとてもいい勉強ができた3試合となっただろう。選手、監督含め来季への糧となるCSファイナルになったはずだ。