広島・斉藤 衝撃大の5回7安打6失点「スピードも出ていない」 先発挑戦の18歳に試練の秋
「フェニックス・リーグ、広島東洋カープ2-12東京ヤクルトスワローズ」(22日、西都原運動公園野球場)
広島の斉藤優汰投手(19)が22日、フェニックス・リーグのヤクルト戦に先発し、5回7安打6失点と打ち込まれた。初回に2ランを被弾し、二回以降も粘りきれなかった。五回は一時、直球が130キロ台後半となるなど球威が落ちた。初めて本格的に先発を担う今秋。壁を乗り越えるために汗を流す。
その表情が苦しさを物語っていた。斉藤は時折、唇を結びながら登板を振り返った。「良くなかった。スピードも出ていない。工夫しながらはやっているんですが…」。5回7安打6失点。納得にはほど遠い内容だった。
初回は浜田に先制2ランを被弾。二回に追加点を奪われると、四回は四球も絡み、集中打を浴び3失点した。球威も欠く。本来は150キロ超の重い直球が最大の武器だが、この日は初回の146キロが最速。五回は一時、140キロを下回った。
「タイミングが合っていない感じがする。良いときの自分を追いかけ過ぎているのかもしれない」
上半身と下半身の動きがかみ合わないと自己分析。左足を上げた時に一度、ミットから目線を切ることで体の開きを抑えるなど自分で考え修正しているが、うまくいっていないのが現状だ。
前回登板の15日の楽天戦は5回5安打2失点。数字だけを見ればまずまずの結果だが、状態は良くなかったという。
「また修正をして次の試合に臨んでいきたい」
19歳の若鯉は前を向いて力を込めた。今リーグから先発に本格挑戦し、中6日など一定の間隔を空け、登板している。自分自身と向き合う、試練の秋だ。