カープ小園 侍選出で守備の極意を学ぶ 同世代の名手と共闘「いろんな選手がいるので、いい経験」
野球日本代表「侍ジャパン」の井端弘和監督(48)が24日、都内のホテルで11月に開催される「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ 2023」(16日開幕、東京ドーム)に臨む代表選手を発表し、広島からは坂倉将吾捕手(25)と小園海斗内野手(23)が選出された。小園は他球団の選手から守備の極意を学び、大会での活躍を誓った。
胸が高鳴ると同時に背筋が伸びた。プロ入り初の日本代表。選ばれた者だけが踏める舞台での経験は、今後の成長を促してくれる。マツダスタジアムを訪れ、室内での打撃練習などで汗を流した小園は「楽しみですね。いろんな選手がいるので、いい経験ができるかなと思う」と笑顔を見せた。
今季は遊撃で56試合、二塁で11試合、三塁で4試合に先発出場。14日のCSファーストS初戦(マツダ)であいさつに訪れた井端監督からは「(遊撃に限らず二塁、三塁と)どこでもできるように、と言われました」と明かし「どこでもできるので、よろしくお願いしますと伝えさせてもらいました」と頼もしい心意気で呼応した。
井端監督は現役時代に7度もゴールデン・グラブ賞を獲得した名手。「体は小さいけど、球際の強さとかが印象的。すごい方のもとで(プレー)できるのは本当にありがたい」と目を輝かせた。
報徳学園時代にはU18で日本代表入り。今大会では同じ内野手で巨人・門脇、オリックス・紅林らが選出され、同世代の仲間にも「守備を一番聞きたい」と極意を学ぶ。特に本拠地・マツダスタジアムの内野守備は難しいと言われており「周りの選手はどういう意識で守っているのか、聞いたことがない。それを聞けたらいい」。新たな視点もヒントに、来季への糧にする。
国際大会は24年のプレミア12、26年のWBC、28年のロサンゼルス五輪と続く。「(自分のレベルは)まだまだだと思っている」と客観視しながらも「そこで活躍できるようにとは思っています」と憧れを口にした。
今季は4月21日に出場選手登録を抹消されたが、7月4日の再昇格以降は活躍。“V字回復”を示し、攻守で欠かせぬ存在へと成長した。「(CSが)終わってからも気が抜けない。しっかり活躍できるように。今過ごす時間が大事だと思う。練習から、高い意識でやっていきたい」。伸び盛りの23歳。自慢の積極性を押し出し、己の存在価値を高める。